KORG(コルグ) MIDIキーボード nanoKEY2 DTM/25鍵盤 NANOKEY2-BK

KORG nanoKEY2はベロシティ対応の鍵盤を搭載しています。これは、鍵盤を叩く強さに応じて音の大きさが変化する機能で、ピアノや他のアコースティック楽器のような表現豊かな演奏を可能にします。例えば、優しく弾けば小さな音、強く弾けば大きな音が出せるため、感情のこもったメロディやダイナミックなコード演奏が可能です。初心者の方でも、この機能があることで、より自然で音楽的な表現を学ぶことができます。打ち込みにおいても、強弱をつけることでリアルな演奏感を再現するのに役立ちます。

本製品にはオクターブシフトボタンが搭載されており、鍵盤の音域を上下に4段階で変更できます。25鍵盤という限られた鍵盤数でも、この機能を使うことで、ベースラインから高音のシンセリードまで、幅広い音域をカバーして演奏することが可能です。例えば、低音域のベースパートを打ち込んだ後、ボタン一つで高音域にシフトしてメロディを演奏するといった使い方ができます。これにより、コンパクトなサイズながらも、楽曲制作に必要なほぼ全ての音域にアクセスできるため、非常に実用的な機能と言えます。

KORG nanoKEY2にはサステイン・スイッチが新規搭載されています。これは、ピアノのサスティンペダルのように、鍵盤から指を離しても音を持続させる効果を得られる機能です。通常、サスティンペダルは別途接続しますが、本製品では本体にスイッチとして組み込まれているため、追加の機材なしで手軽にサスティン効果を利用できます。これにより、コードを響かせたり、フレーズを滑らかにつなげたりと、より豊かな表現が可能になり、特にピアノ音源を演奏する際にその効果を実感できるでしょう。

KORG nanoKEY2には、ピッチベンドホイールやジョイスティックといった、音程を滑らかに変化させるための専用の物理コントローラーは搭載されていません。そのため、ギターのチョーキングやシンセサイザーのピッチシフトのような効果をリアルタイムで直感的に操作することはできません。DAWソフトウェア側でピッチベンドのオートメーションを書き込むことで同様の効果を得ることは可能ですが、演奏中に手動でコントロールしたい場合は、この機能の欠如が制限となる可能性があります。

本製品には、音色に変化を加えるためのモジュレーションホイールやノブといった専用の物理コントローラーは搭載されていません。モジュレーション機能は、ビブラートやトレモロ、フィルターの変化など、シンセサイザーの音作りや表現力を豊かにするために重要な要素です。これらの効果をリアルタイムで操作したい場合、本製品では直接的なコントロールができないため、DAWソフトウェアやプラグインのインターフェースをマウスで操作するか、MIDI CCアサインをカスタマイズして他のボタンに割り当てるなどの工夫が必要になります。

KORG nanoKEY2は、キー・トランスポーズ機能を備えています。この機能により、鍵盤全体の音程を半音単位で上下に移動させることができます。例えば、ある曲を演奏する際に、自分の歌いやすいキーに変更したり、他の楽器との調和を図ったりする際に非常に便利です。オクターブシフト機能と組み合わせることで、MIDI規格上の全ての音域をカバーすることが可能となり、限られた鍵盤数でも幅広い楽曲に対応できる柔軟性を提供します。