JUKI オーバーロックミシン MO-50eN

ロックミシンは布端をかがりながら縫い進める構造のため、一般的な直線縫いミシンにあるような縫い始めと縫い終わりを補強する「返し縫い機能」は搭載されていません。ロックミシンで縫い終わりを処理する場合は、糸を長めに残してかがりの中に通したり、手で結んだりといった方法で行います。本製品もロックミシンであるため、返し縫い機能は備わっていません。この点はロックミシンの特性として理解しておく必要があります。

本製品はロックミシンとして、縫い目の長さ（送り量）やかがり幅を調整する機能を備えています。これにより、縫製する生地の種類や用途に合わせて、最適な縫い目に設定することが可能です。また、ニット生地などの伸縮素材をきれいに縫うために重要な差動送り機能も搭載しており、縫い縮みや縫い伸びを防ぐことができます。これらの縫い目調節機能は、ロックミシンで様々な素材を扱う上で非常に基本的な、かつ重要な機能です。

本製品は2本針4本糸のオーバーロックミシンであり、基本的な4本糸かがり縫いに加えて、針や糸のセット方法を変更することで、3本糸かがり縫いや巻きロックなど、いくつかの縫い方（かがり方）に対応していると考えられます。これにより、布端の始末だけでなく、飾り縫いや薄地のかがりなど、用途に応じた縫い方を選択できます。ただし、電子ミシンにあるような直線縫い、ジグザグ縫い、多数の模様縫いといった機能は搭載されていません。あくまでロックミシンとしての縫い方のバリエーションとなります。

本製品には、縫製作業を行う手元を照らすライトが搭載されています。これにより、薄暗い場所での作業や、細かい部分を縫う際に針元や生地が見やすくなります。ただし、スタッフレビューによると「本体のオレンジ色味のライトでは全く見えず、卓上ライトで照らし」たという意見もあり、ライトの明るさや色味によっては十分でないと感じる場合もあるようです。補助的な照明として役立ちますが、必要に応じて別途手元を照らすライトを用意すると、より快適に作業できる可能性があります。

本製品はロックミシンであり、縫製と同時に布端を切り揃えるためのメス（カッター）は搭載されています。しかし、これは縫い終わった後に糸を自動でカットする機能（電子ミシンに搭載されることが多い）とは異なります。縫い終わりの糸は、手動でカットするか、かがりの中に通して処理する必要があります。テンプレートにある「糸切り機能」が自動糸切りを指す場合、本製品にはその機能は搭載されていません。

本製品はフットコントローラー式であり、フットコントローラーを踏み込む強さによって縫製速度を調整することが可能です。これにより、初心者の方はゆっくりと、慣れてきたらスピードを上げて作業することができます。細かいカーブを縫う際や、縫い始め・縫い終わりなど、速度をコントロールしたい場面で便利です。スタッフレビューでは「コントローラーは結構踏み込みしないと動かない（軽くない）」という意見もあり、操作感には個人差があるかもしれません。