Roland GO-88P GO:PIANO88

本製品には鍵盤の重さを物理的に調整する機能は搭載されていません。鍵盤タッチの感度を3段階で設定することは可能ですが、これは演奏時の音量変化に対する反応速度を調整するものであり、アコースティックピアノのような鍵盤の重さや抵抗感を再現するものではありません。そのため、指の訓練や本格的なピアノタッチを求める方には不向きです。軽量なボックス型鍵盤のため、軽いタッチで演奏できますが、本格的なピアノの練習には適さない可能性があります。

本製品には、内蔵曲に合わせて鍵盤が光り、演奏をガイドする機能は搭載されていません。楽譜が読めない初心者の方や、視覚的なサポートを必要とするお子様にとっては、この機能がないことで練習のハードルが高く感じられるかもしれません。しかし、Bluetooth接続によりスマートフォンやタブレットのレッスンアプリと連携することで、画面上で演奏ガイドを得ることは可能です。本体単体での視覚的なガイド機能は期待できません。

本製品にはステレオ標準タイプのPHONES/OUTPUT端子が搭載されており、ヘッドホンを接続して音を気にせず演奏することが可能です。これにより、夜間や集合住宅での練習、または集中して自分の演奏に没頭したい時に周囲に迷惑をかけることなく練習できます。外部出力としても機能するため、必要に応じて外部スピーカーやオーディオインターフェースに接続することもできますが、スタッフのコメントでは「外部出力はPhone1つしかないので心許ない」との指摘もあります。

本製品には、自分の演奏を本体に録音し、後で再生する機能は明記されていません。客観的に自分の演奏を聴き返して改善点を見つけたり、練習の成果を確認したりする上で録音機能は非常に有用ですが、本製品単体ではその機能を利用できません。ただし、USB COMPUTER端子やBluetooth接続を利用して、外部のDAWソフトや録音アプリと連携することで、演奏を記録することは可能です。本体のみで手軽に録音したい方には不向きです。

本製品は、ピアノ、E.ピアノ、オルガン、ストリングスの4種類の音色を内蔵しており、演奏中に音色を切り替えて楽しむことができます。これにより、曲の雰囲気に合わせて音色を変えたり、様々な楽器の音色を試したりすることで、演奏の幅を広げることが可能です。ただし、音色のバリエーションは4種類と非常に少ないため、より多くの楽器の音色で演奏を楽しみたい方や、複雑な楽曲制作に活用したい方には物足りなく感じるかもしれません。Rolandらしい美しい音色ではありますが、選択肢は限られます。

本製品にはメトロノーム機能が内蔵されており、正確なリズム感を養うための練習に活用できます。テンポを4分音符＝30～280の範囲で調整できるため、自分のレベルや練習曲に合わせて細かく設定することが可能です。また、拍子も0/4から6/4まで対応しており、様々な拍子の曲に対応できます。一定のリズムに合わせて練習することで、安定した演奏技術を身につけることができ、初心者から中級者まで幅広く役立つ基本的な機能です。