ASUS ZenWiFi AX (XT8)

MU-MIMO（Multi-User Multiple-Input Multiple-Output）は、複数のデバイスが同時にルーターと通信する際に、各デバイスへのデータ伝送を効率化する技術です。従来のルーターでは、各デバイスと順番に通信していたため、接続デバイス数が増えると速度が低下しがちでしたが、MU-MIMO対応ルーターでは、複数のデバイスへ同時にデータを送信できるため、速度低下を抑制できます。特に、家族全員が同時に動画を視聴したり、オンラインゲームをプレイしたりする環境では、MU-MIMOの効果を実感しやすいでしょう。ただし、MU-MIMOの効果を最大限に活かすには、接続するデバイス側もMU-MIMOに対応している必要があります。

ビームフォーミングは、Wi-Fiルーターが特定のデバイスに向けて電波を集中して送信する技術です。通常のルーターは、全方向に均等に電波を送信しますが、ビームフォーミング対応ルーターは、接続しているデバイスの位置を検出し、その方向に向けて集中的に電波を送信します。これにより、電波が届きにくい場所でも安定した通信が可能になり、通信速度の向上も期待できます。特に、壁や障害物が多い環境や、ルーターから離れた場所でデバイスを使用する場合に有効です。ビームフォーミング機能は、ルーターとデバイスの両方が対応している場合に効果を発揮します。

バンドステアリングは、デュアルバンドまたはトライバンド対応のWi-Fiルーターが、接続デバイスの状況に応じて最適な周波数帯（2.4GHz帯または5GHz帯）を自動的に選択する機能です。2.4GHz帯は、壁などの障害物に強く、比較的広範囲に電波が届きやすいですが、電波干渉を受けやすいというデメリットがあります。一方、5GHz帯は、電波干渉が少なく高速通信が可能ですが、障害物に弱いという性質があります。バンドステアリング機能により、ルーターは各デバイスの距離、電波強度、利用状況などを判断し、最適な周波数帯に自動的に接続することで、常に安定した通信環境を提供します。

ゲストWi-Fi機能は、自宅のWi-Fiネットワークとは別に、来客者専用のWi-Fiネットワークを簡単に設定できる機能です。ゲストWi-Fiを設定することで、自宅のWi-Fiパスワードを教えることなく、来客者にインターネット接続を提供できます。また、ゲストWi-Fiネットワークは、自宅のメインネットワークとは分離されているため、セキュリティ面でも安心です。来客者が誤ってウイルスに感染したデバイスを接続した場合でも、自宅のネットワークへの侵入を防ぐことができます。ゲストWi-Fi機能は、パスワードの設定や利用時間の制限など、細かな設定が可能な場合もあります。

スマホアプリ連携機能は、スマートフォンやタブレットからWi-Fiルーターの設定や状態を簡単に確認・変更できる機能です。専用のスマホアプリをインストールすることで、PCを使わずに、Wi-Fiパスワードの変更、ゲストWi-Fiの設定、接続デバイスの管理、ファームウェアのアップデートなど、さまざまな操作を行えます。また、ルーターの状態をリアルタイムで確認できるため、トラブルシューティングにも役立ちます。スマホアプリ連携機能は、初心者でも簡単にルーターを管理できる便利な機能です。

ペアレンタルコントロール機能は、子供のインターネット利用を管理・制限するための機能です。この機能を使用すると、子供がアクセスできるウェブサイトを制限したり、インターネットを利用できる時間帯を設定したりすることができます。例えば、有害なウェブサイトへのアクセスをブロックしたり、夜間のインターネット利用を制限したりすることが可能です。ペアレンタルコントロール機能は、子供を有害なコンテンツから保護し、インターネットの使いすぎを防ぐために役立ちます。また、子供のインターネット利用状況を監視できる機能も搭載されている場合があります。