BenQ MW560

本製品は縦方向の自動台形補正機能を搭載しています。これにより、プロジェクターを斜めに設置した場合でも、自動的に映像の歪みを検知し、長方形に補正してくれます。手動で細かく調整する手間が省けるため、設置が非常に簡単で、初心者の方でもストレスなく使用を開始できます。ただし、横方向の台形補正機能は搭載されていないため、プロジェクターを左右にずらして設置する場合には、映像の歪みが残る可能性があります。設置場所の自由度を高めるためには、プロジェクターを投影面に対して正面に置くことが推奨されます。

本製品には自動フォーカス機能は搭載されていません。ピント調整は、プロジェクター本体上部のダイヤルを回して手動で行う必要があります。プロジェクターの設置場所を変更したり、投影距離を調整したりするたびに、手動でピントを合わせる作業が必要です。頻繁にプロジェクターを移動させて使用する場合には、この手動調整が手間となる可能性があります。一度設置してしまえば、その後のピント調整は不要ですが、より手軽さを求めるユーザーにとっては考慮すべき点となります。

本製品は短焦点投影機能を搭載していません。商品情報には「普通焦点」と記載されており、大画面を投影するためには、プロジェクターから投影面までにある程度の距離（最小2mから最大6.59m）を確保する必要があります。狭い部屋や、プロジェクターを壁際に設置したい場合には、希望する画面サイズが得られない可能性があります。短焦点プロジェクターは、限られたスペースでも大画面を実現し、人の影の映り込みも少ないというメリットがありますが、本製品はそのような用途には適していません。設置スペースに余裕がある環境での使用が推奨されます。

本製品は10Wのスピーカーを内蔵しています。これにより、別途外部スピーカーを用意することなく、プロジェクター単体で映像と音声を同時に楽しむことができます。手軽にプロジェクターを使用したい場合や、持ち運びを考慮する場合には非常に便利です。会議室でのプレゼンテーションや、カジュアルなホームシアター用途であれば、内蔵スピーカーでも十分な音量と音質を提供します。ただし、より高音質で臨場感のあるサウンドを求める場合は、外部のサウンドバーやオーディオシステムとの接続を検討することをおすすめします。

本製品は本体にワイヤレス接続機能（Wi-Fi）を内蔵していません。スマートフォンやタブレット、PCなどからのワイヤレスミラーリングを行うには、オプションとして別売りのWi-FiドングルをUSBポートに接続する必要があります。ドングルを使用すればソフトウェア不要でミラーリングが可能とされていますが、本体のみではワイヤレスでの映像伝送はできません。ワイヤレス接続を頻繁に利用したい場合は、別途ドングルの購入が必要となる点、またスタッフレビューには「無線LANはオプションで専用のUSBドングルは国内では未販売、サードパーティはやってみましたけどダメでした。USBリーダー機能も安定していない。」という懸念点も記載されているため、注意が必要です。

本製品にはBluetooth機能に関する明確な記載がありません。そのため、Bluetooth対応の外部スピーカーやヘッドホンとワイヤレスで接続することはできないと考えられます。プロジェクター本体のスピーカーではなく、より高音質なオーディオ機器で音声を楽しみたい場合や、周囲に音を漏らさずに鑑賞したい場合には、有線接続（オーディオ出力端子があれば）を利用するか、Firestickなどの外部デバイスを接続して、そのデバイスのBluetooth機能を利用する必要があります。ワイヤレスオーディオ接続を重視するユーザーにとっては、この点は考慮すべき制限となります。