iCODIS ドキュメントスキャナー X3

本製品はスキャンされた画像の自動トリミング機能を搭載しています。これにより、原稿の余白部分を自動的に認識してカットし、必要な情報のみを効率的にデータ化することが可能です。特に、黒いマットの上に原稿を置くと、その枠に合わせて自動的にスキャン対象を認識してくれるため、手動での調整の手間が省け、作業効率が向上します。これにより、スキャン後の画像編集作業を大幅に削減し、より迅速にデジタルデータを整理できます。

本製品は、書籍の湾曲やページの歪みを自動で平坦化する機能には対応していません。そのため、厚みのある本や、開いた際にページが湾曲しやすい資料をスキャンすると、その歪みがそのまま画像に反映されてしまいます。スタッフの評価でも「紙側の微かな立体的な歪み(折れ具合)がかなり反映される」と指摘されており、特に書籍の自炊においては、手動でページを平らに保つなどの工夫が必要となります。一般的な書類の傾き補正や角の補正は可能ですが、本格的な歪み補正は期待できません。

本製品はOCR（光学文字認識）機能を搭載しており、スキャンした画像データから文字を認識し、テキストデータに変換することが可能です。日本語、英語、中国語など100種類以上の言語に対応していますが、スタッフの評価では日本語の認識精度が低いという意見が複数見られます。特に、ワードやExcel形式への変換においては、誤認識が多く、実用的なテキストデータとして利用するには手動での修正が不可欠となる場合があります。そのため、主にPDF形式での保管や、簡単なキーワード検索用途には利用できますが、高度なテキスト編集を目的とする場合には注意が必要です。

本製品は自動連続撮影機能を備えており、設定したタイマー（5秒または7秒）や、画面が静止したことを検知して自動的に連続スキャンを行うことが可能です。これにより、大量の書類や書籍のページを一枚ずつ手動で操作することなく、効率的にデジタル化を進めることができます。特に、ページ数の多い資料をスキャンする際には、この機能が作業のテンポを大幅に向上させ、ユーザーの負担を軽減します。ワンクリックで高速スキャンが可能なため、ビジネスや学習用途での資料整理に非常に役立ちます。

本製品は非破壊スキャナーとして見開きでの撮影は可能ですが、スキャンした見開きページを自動的に左右の2ページに分割して保存する機能については明記されていません。スタッフのレビューでも「本の自炊には向かない」という指摘があり、指の写り込みやオートトリミングの誤認識が発生する可能性が示唆されています。そのため、見開きでスキャンした画像を個別のページとして利用するには、スキャン後に手動で画像を分割・編集する作業が必要となる可能性が高いです。この機能がないため、本格的な書籍の自炊には手間がかかるでしょう。

本製品には「スキャンされたページの自動補正と塗りつぶし」機能がありますが、ユーザーが手動で色味を細かく調整できるカラー調整機能については明確な記載がありません。スタッフのレビューでは「明度調整をしたい」という要望が挙げられており、自動補正に任せる形が主となるようです。そのため、古い写真の色褪せ補正や、特定の色彩を忠実に再現したいといった高度なカラーマネジメントを求める用途には不向きである可能性があります。自動補正で対応できない範囲の色調整は、別途画像編集ソフトで行う必要があるでしょう。