Tatung 大同電鍋 TAC-10IM

本製品は、白米の炊飯に加え、おかゆや炊き込みご飯にも対応可能と思われます。また、蒸す、煮込む、温めるといった多様な調理機能も備えており、炊飯器というよりは多機能電気調理器として幅広い用途に使えます。ただし、現代的な炊飯器にあるような、玄米や雑穀米などの詳細なメニュー選択や、銘柄に合わせた炊飯機能はありません。基本的な炊飯と、それ以外の多様な調理に対応している機能です。操作はシンプルで、外鍋の水の量で調理時間を調整します。

本製品には、白米の炊きあがりを「かため」「やわらかめ」といった好みに合わせて調整する、食感炊き分け機能は搭載されていません。外鍋の水の量によって加熱時間を調整することで、ある程度のかたさ調整は可能かもしれませんが、専用のコースとして細かく設定できる機能はありません。シンプルに白米を炊く機能に特化しており、多様な食感を求める方には不向きです。

調理完了後、自動的に保温モードに移行する機能は備わっています。これにより、炊きあがったご飯や調理済みの料理を温かい状態で保つことができます。ただし、具体的な保温可能時間や、長時間の保温によるご飯の乾燥や変色、ニオイを抑制するような高度な保温機能（例：つやつや保温、スチーム保温など）に関する詳細は記載されていません。スタッフレビューでは、長時間の保温でご飯が内鍋にこびりつくという声もあり、保温性能は一般的な炊飯器に比べると限定的である可能性があります。

炊飯器内部を自動で洗浄したり、ニオイを除去したりする専用のクリーニングコースは搭載されていません。ただし、製品情報には外鍋の具体的なお手入れ方法として、外鍋に水とクエン酸を入れて加熱・放置するという洗浄方法が記載されています。これにより、手動での清掃やニオイ対策を行うことは可能ですが、現代的な炊飯器に備わっているような自動クリーニング機能とは異なります。日常的なお手入れは手洗いと、必要に応じてこのクエン酸洗浄を行うことになります。

本製品は、外鍋に水を入れ、その蒸気で加熱する方式のため、炊飯中や調理中に多くの蒸気が出ます。蒸気の排出を抑えるための蒸気セーブ機能や、蒸気が出ないような構造（蒸気レス機能）は搭載されていません。そのため、使用する際は換気の良い場所を選んだり、周囲の壁や家具への影響を考慮して設置したりする必要があります。特に湿気に弱いものを近くに置く場合は注意が必要です。

本製品は炊飯器としてだけでなく、蒸す、煮込む、温めるといった多様な調理に対応した機能を持っています。内鍋に材料を入れて外鍋に水を注ぎスイッチを入れるだけで、火を使わずに煮込み料理を作ったり、付属のスチームプレートを使って蒸し料理を楽しんだりできます。また、冷めた料理の温め直しにも便利です。炊飯器一台で多様な調理ができる点は、一般的な炊飯器にはない本製品の大きな特徴であり、活用の幅が広がります。