トランセンドジャパン SSD 2TB TS2TSSD220Q-E

この製品の仕様には、ハードウェアレベルでのデータ暗号化（例: AES 256ビット、TCG Opal、IEEE 1667）に関する明記がありません。これは、ドライブ単体では自動的な強力な暗号化が行われないことを意味します。もしデータのセキュリティが最優先事項である場合、OSの標準機能（BitLockerなど）や別途セキュリティソフトウェアを利用する必要があります。デバイスの紛失や盗難のリスクを低減したい場合は、この点に注意が必要です。

製品情報には、突然の電源断からデータを保護するための専門的な電源喪失保護機能（例: バックアップコンデンサ搭載）に関する具体的な記述がありません。一般的な消費者向けSSDには基本的なデータ整合性維持の仕組みは備わっていますが、予期せぬ停電などによる書き込み中のデータ破損を確実に防ぐ機能は期待できない場合があります。重要なデータを扱う環境での使用には、こまめな保存や外部へのバックアップが推奨されます。

このSSDは、SATAインターフェースの標準規格に基づいて、アイドル時の電力消費を抑えるための省電力機能（例: Device Initiated Power Management [DIPM]）に対応していると考えられます。これにより、特にバッテリーで動作するノートパソコンに搭載した場合、システムの全体の消費電力を抑制し、バッテリー持続時間の延長に貢献します。ただし、具体的な消費電力の詳細な数値や、上位モデルのような非常に高度な省電力技術に関する情報は公開されていません。

トランセンドが提供する専用管理ソフトウェア「SSD Scope」を使用することで、ドライブ上のデータをソフトウェア的に消去する機能が利用可能です。これにより、ファイルをごみ箱から削除するだけでなく、データを復元されにくい形で抹消することができます。ただし、物理的な破壊を伴わないため、専門的な方法を用いた場合のデータ復元の可能性はゼロではありません。ドライブを他人に譲渡したり廃棄したりする際には、このソフトウェア消去機能が役立ちます。

最近のSSDコントローラーの多くに搭載されている基本的な機能として、このSSDも過熱保護機能（サーマルスロットリング）を備えていると考えられます。これは、長時間の連続書き込みなどによってドライブの温度が上昇しすぎた際に、一時的に性能を制限することで、コントローラーやNANDフラッシュへのダメージを防ぎ、製品寿命を保護する仕組みです。これにより、高負荷時でもドライブの安定した動作を維持する助けとなります。具体的な温度閾値などの詳細な情報は公開されていません。