Synology NASキット 2ベイ DS223j

ファイル共有機能は、家庭内ネットワークでの利用に最適です。家族それぞれが個別のストレージを持つことなく、写真、動画、ドキュメントなどを一元管理できます。Synology Driveを使用すれば、Windows、Mac、Linuxなど異なるOS間でのファイル共有も簡単に行えます。ただし、同時アクセス数が多い場合や、大容量ファイルの頻繁なやり取りがある場合は、処理速度がボトルネックになる可能性があります。その場合は、より高性能なCPUを搭載した上位機種を検討することをおすすめします。

リモートアクセス機能は、QuickConnectを利用することで、ルーターの設定変更なしに、外出先からNASにアクセスできます。専用のアプリ（DS file、DS photoなど）を使用すれば、スマートフォンやタブレットからファイルの閲覧やアップロードも簡単に行えます。ただし、QuickConnectはSynologyの中継サーバーを経由するため、直接アクセスに比べて速度が遅くなる場合があります。より高速なアクセスを求める場合は、DDNSを設定して直接アクセスすることをおすすめします。

自動バックアップ機能は、Hyper Backupを利用することで、NAS内のデータを別のストレージ（外部HDD、別のNAS、クラウドストレージなど）に自動的にバックアップできます。スケジュールを設定しておけば、定期的にバックアップを実行してくれるので、万が一の事態に備えることができます。ただし、バックアップ先のストレージは別途用意する必要があります。また、バックアップには時間がかかるため、夜間などNASの使用頻度が低い時間帯に設定することをおすすめします。

ファイル管理機能は、File Stationを利用することで、WebブラウザからNAS内のファイルを操作できます。ドラッグ＆ドロップでファイルのアップロードやダウンロード、フォルダの作成、名前の変更など、基本的なファイル操作を行うことができます。高度な検索機能やフィルタリング機能も搭載されており、目的のファイルを簡単に見つけることができます。ただし、File StationはWebブラウザ上で動作するため、ローカルのファイルマネージャーに比べて操作性が劣る場合があります。

システム復元機能は、Snapshot Replicationを利用することで、NAS内のデータを特定の時点の状態に復元できます。ランサムウェア攻撃や誤操作によってファイルが破損した場合でも、スナップショットから復元することで、被害を最小限に抑えることができます。ただし、スナップショットはストレージ容量を消費するため、定期的に削除する必要があります。また、スナップショットからの復元には時間がかかるため、緊急時には別のバックアップ方法と併用することをおすすめします。

メディアサーバー機能は、Video StationやAudio Stationを利用することで、NASに保存した動画や音楽を、DLNA対応のテレビやオーディオ機器で再生できます。家庭内のエンターテイメントハブとして活用できます。ただし、DTCP-IPには対応していないため、録画したテレビ番組を再生することはできません。DTCP-IPに対応したメディアサーバーを構築したい場合は、上位機種を検討する必要があります。