Zhiyun X60 Pro

商品の概要に、2700K（暖色系）から6500K（寒色系）まで、幅広い範囲で色温度を調整できると記載されています。これにより、室内の照明や自然光の色合いに合わせたり、夕暮れ時や晴天時といった特定の雰囲気を作り出したりすることが可能です。人物撮影で肌色を自然に見せたり、食品撮影で温かみや冷たさを演出したりと、表現の幅が広がります。様々な撮影シーンに対応できる基本的ながら重要な機能です。

本製品は、ACアダプターからの電源供給に加え、PD急速充電およびDCアダプターによる電源供給に対応しています。標準ではバッテリーは付属していませんが、対応する外部バッテリー（PD対応モバイルバッテリーやVマウント/NP-Fバッテリーなどに対応するDCアダプター）を使用することで、コンセントがない屋外や電源の確保が難しい場所でもライトを使用できます。これにより、ロケーション撮影の自由度が大きく高まります。ただし、バッテリーの持ち時間は使用するバッテリーの種類と出力設定によって異なります。

Bluetoothを介したZY Vegaアプリでのワイヤレスコントロールに対応しています。スマートフォンから離れた場所で、ライトのON/OFF、明るさ（調光）、色温度などの設定を遠隔で操作できます。ライトを高い位置に設置したり、手の届きにくい場所に配置したりした場合でも、手元で簡単に調整できるため、撮影の効率が向上します。特に一人で撮影を行う際や、設置に時間をかけたくない場合に便利な機能です。

商品情報には、特殊な照明エフェクト（例えば、ストロボ、キャンドル、稲妻などのシミュレーション）に関する記載がありません。そのため、本製品は基本的な定常光として使用することを主眼に置いており、動画制作などで特定のシーンに合わせた特殊な光の演出を行いたい場合には、別途外部機器や他の照明器具が必要になる可能性があります。シンプルなライティングには十分ですが、凝った演出には向いていないと言えます。

ZY Vegaアプリによる制御は可能ですが、複数のライトを同時にグループ化して一括で設定変更したり、それぞれのライトのバランスをアプリ上で視覚的に調整したりする機能（いわゆる多灯制御機能）に関する明確な記載がありません。したがって、複数のライトを使用して複雑なライティングを組む場合、ライトごとに個別の操作が必要になる可能性があります。多灯ライティングの効率的なワークフローを重視するユーザーにとっては、この点が制約となる可能性があります。

ZY マウント/Bowens マウント付きと記載されており、Bowensマウントに対応したソフトボックス、リフレクター、ビューティーディッシュなどのアクセサリーが使用可能と推測されます。Bowensマウントはスタジオ照明業界で広く普及している標準規格であるため、純正品だけでなく他社製の多様なアクセサリーを取り付けて、光の質（硬さ、柔らかさ、広がりなど）を自由に調整できます。これにより、ライティングの表現力が格段に向上し、様々な撮影ニーズに対応できます。