SWIT OMNI-50S V Mount Battery

本バッテリーはUSB Type-AポートとUSB Type-Cポートを備えており、スマートフォン、タブレット、小型LEDライトなど、様々なUSB機器に電力を供給できます。カメラや主要機材への給電と同時に、他の周辺機器も駆動・充電できるため、撮影現場での電源確保が柔軟になり、予備のモバイルバッテリーなどの必要性を減らせます。多くのアクセサリーを併用する際に便利な機能です。

USB Type-CポートはPower Delivery (PD) に対応しており、最大65Wでの出力が可能です。これにより、USB-C PD対応のノートPCや一部のカメラ本体などへの高出力給電が行えます。また、このポートは最大30WでのPD入力にも対応しており、USB PD充電器を使ってバッテリー本体を手軽に充電できます。専用充電器がない場所でも充電できるため、特に外出先での利便性が高い機能です。

このSWIT OMNI-50Sは、D-Tapポートを1系統のみ搭載しています。D-Tapは出力と充電入力兼用です。複数のD-Tap対応アクセサリー（外部モニターやワイヤレス映像伝送システムなど）を同時にバッテリーから給電したい場合は、別途D-Tapスプリッターなどのアクセサリーが必要になります。標準的な機材構成であれば1系統で事足りる場合が多いですが、同時に2台以上のD-Tap機器を使用する頻度が高い場合は注意が必要です。

バッテリー本体にはOLEDディスプレイが搭載されており、リアルタイムでバッテリーの残りランタイムなどが表示されます。正確なパーセンテージ表示かどうかは明確な記載がありませんが、バッテリーの状態を視覚的に確認できるため、計画的にバッテリー交換を行う目安となります。ディスプレイは明るく、暗い場所でも視認しやすい設計です。

本バッテリーには、本体に簡易的なLEDライト機能は搭載されていません。暗い場所での機材セットアップ時などに手元を照らしたい場合は、別途スマートフォンや小型ライトなどを用意する必要があります。この機能は多くのプロ向けバッテリーでは搭載されていないことが多いため、必須ではないですが、非常時の光源としては利用できません。シンプルなデザインを好む方には問題ありません。

本バッテリーがワイヤレスイヤホンなどの低電力機器に対して安全に充電できる特定のモードを備えているかは明確な記載がありません。USBポートからの給電は可能ですが、機器によっては充電が開始されない場合や、過電流の懸念がないとは言い切れません。低電力機器の充電を頻繁に行う場合は、機器の仕様を確認するか、別の充電方法を検討するのが安全です。

このモデルが、バッテリー本体を充電しながら接続された機材（カメラなど）へ同時に給電するパススルー機能に対応しているかは明確な記載がありません。一部のPD対応バッテリーでは可能な機能ですが、すべてのモデルで保証されるわけではありません。長時間連続での使用で、かつ電源が利用可能な環境であれば、ACアダプターなど他の給電方法を検討する方が確実です。