コトブキ工芸 クリスタルキューブ １２０Ｈ

幅12cm、奥行12cm、高さ20cmという非常にコンパクトなサイズは、デスクや棚のわずかなスペースにも設置可能です。総水量約2.88Lと小さいため、水槽全体の重量も軽く、移動も容易です。しかし、このサイズでは飼育できる生体の種類や数が非常に限られ、水質の変化も大きくなりやすいため、日々の水質管理には注意が必要です。小型のメダカやベタ、エビ、または水草やコケテラリウムなど、特定の用途に特化して楽しむのに適しています。設置場所の選択肢は広いですが、水温変化の影響を受けやすいため、エアコンの風が直接当たる場所や窓際など、温度が不安定になりやすい場所は避けるべきです。

本製品は水槽本体のみであり、ろ過システムは付属していません。そのため、別途、外掛けフィルターや底面フィルター、小型の水中フィルターなどを購入し、設置する必要があります。ろ過システムがない状態では、水質を維持することが非常に困難であり、生体を飼育する上では必須の設備となります。この水槽のサイズに適したろ過能力を持つフィルターを選ぶことが重要です。ろ過システムを自分で選んで設置する手間はかかりますが、その分、自分の飼育スタイルに合わせたシステムを構築できるという自由度があります。

本製品には照明が付属していません。水草を育成する場合や、生体の色を美しく見せたい場合は、別途水槽のサイズに合った照明を購入し、設置する必要があります。照明は水槽の観賞価値を高めるだけでなく、水草の光合成や生体の生活リズムを整える上でも重要な役割を果たします。特に水草育成を目的とする場合は、光量や色温度を考慮した専用のLED照明を選ぶことが推奨されます。照明を自分で選ぶことで、レイアウトや飼育する生体、水草の種類に合わせた最適な光環境を自由に設定できるメリットがあります。

本製品には水温管理機器（ヒーターやクーラー）は付属していません。熱帯魚や一部の水草を飼育する際には、水温を一定に保つためのヒーターが必須となります。特に冬場や室温が低い環境では、水温の低下が生体の健康に大きな影響を与える可能性があります。また、夏場の高水温対策として冷却ファンやクーラーが必要になる場合もあります。水槽の容量に適したワット数のヒーターを別途購入し、設置することで、生体にとって快適な水温環境を維持できます。水温管理はアクアリウムの基本であり、生体の健康維持に直結する重要な要素です。

水槽本体はシンプルな構造のため、清掃自体は比較的容易です。フレームレスであるため、水槽内のレイアウト変更も行いやすいでしょう。しかし、ろ過フィルターや照明、ヒーターなどの機材が一切付属していないため、これらを別途購入し、水槽に設置する手間がかかります。これにより、水槽周りがごちゃつきやすくなる可能性があり、メンテナンスの際に複数の機器を取り外す必要が生じることもあります。また、付属の蓋のフィット感の問題は、日常の給餌や水換えの際に不便を感じる要因となる可能性があります。拡張性については、外部機器を自由に選べるため高いと言えますが、その分、設置や管理の手間が増えます。