WD_BLACK SN7100 NVMe SSD WDS200T4X0E

高速なDRAMキャッシュまたはSLCキャッシュなどを搭載しており、データの一時保管場所として機能することで、特にランダムアクセス性能や小容量ファイルの読み書き速度を向上させます。これにより、OSの起動やアプリケーションの立ち上げ、ファイルの細かい読み書き、ウェブブラウジングなど、日常的な多くの操作において体感速度の向上に大きく貢献します。キャッシュの効率的な管理により、SSDの応答性が高まり、より快適なPC環境を実現します。

SSD内部に複数配置された温度センサーにより、チップやコントローラーなどの主要部分の温度をリアルタイムで高精度に監視しています。温度がメーカー規定の安全基準値を超過すると、SSDの動作周波数やデータ転送速度を一時的に抑制する「サーマルスロットリング」という保護機能が作動します。これにより、高温によるNANDフラッシュメモリの劣化促進やコントローラーの損傷を防ぎ、製品の寿命を延ばしつつ、システム全体の安定性を保ちます。

NANDフラッシュメモリには書き込み回数に上限があるという物理的な特性があるため、ウェアレベリング技術は、データ書き込みをSSD全体に均等に分散させることで特定のブロックだけが早期に寿命を迎えるのを防ぎます。コントローラーが常に空きブロックや書き換え回数の少ないブロックを選んで書き込みを行うことで、SSD全体の平均的な書き換え回数を平準化し、製品寿命を最大限に延ばします。この機能により、長期間にわたって安定した性能と信頼性が維持されます。

データの読み書き中に発生する可能性のあるビットエラーは、NANDフラッシュメモリの特性上避けられませんが、SSDコントローラーに搭載された強力なECC (Error Correction Code) などのエラー訂正機能がこれらのエラーを自動的に検出し、修正します。これにより、保存されたデータの正確性が保証され、ファイル破損やシステムエラーのリスクが低減されます。重要なデータやシステムファイルを安心して保存できる、SSDの信頼性を支える基本的な機能です。

Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technologyの略称で、SSD自身の様々な動作パラメータ（総書き込み量、電源投入回数、温度、不良ブロック数など）を内部で常時監視し、その情報を記録しておく機能です。これらのデータは専用のユーティリティソフトウェアを使用して確認できます。SSDの健康状態や寿命の残量を把握できるため、劣化の兆候や潜在的な問題を早期に発見し、データ移行やバックアップなどの対策を講じることが可能になります。