TP-Link Archer BE700

MU-MIMOは、複数のデバイスが同時にWi-Fiを使用する際に、各デバイスへのデータ送信を効率化する技術です。従来のルーターでは、各デバイスに順番にデータを送信していたため、接続台数が増えるほど速度が低下しがちでした。MU-MIMO対応ルーターは、複数のデバイスへ同時にデータ送信できるため、速度低下を軽減できます。特に、家族全員が同時に動画を視聴したり、オンラインゲームをプレイしたりする環境では、MU-MIMOの効果を実感しやすいでしょう。ただし、MU-MIMOの効果を得るには、接続するデバイス側もMU-MIMOに対応している必要があります。

ビームフォーミングは、Wi-Fiルーターが特定のデバイスに向けて電波を集中的に送信する技術です。通常、Wi-Fiルーターは全方向に均等に電波を放射しますが、ビームフォーミング対応ルーターは、接続しているデバイスの位置を検出し、その方向へ集中的に電波を送信します。これにより、電波の届きにくい場所や、距離が離れた場所でも、安定した通信が可能になります。特に、壁や障害物が多い環境や、広い家で使用する場合には、ビームフォーミングの効果が期待できます。ただし、ビームフォーミングの効果を得るには、接続するデバイス側もビームフォーミングに対応している必要があります。

バンドステアリングは、デュアルバンドまたはトライバンド対応のWi-Fiルーターが、接続するデバイスに最適な周波数帯（2.4GHzまたは5GHz）を自動的に選択する機能です。2.4GHz帯は、電波が遠くまで届きやすい反面、他の電波との干渉を受けやすく、速度が出にくいという特徴があります。一方、5GHz帯は、速度が速く、干渉も少ないのですが、電波の届く範囲が狭いという欠点があります。バンドステアリング機能を使用すると、ルーターがデバイスの位置や電波状況を判断し、最適な周波数帯を自動的に選択してくれるため、ユーザーは意識せずに快適な通信を利用できます。

ゲストWi-Fi機能は、自宅のWi-Fiネットワークとは別に、ゲスト専用のWi-Fiネットワークを設定できる機能です。ゲストWi-Fiを使用すると、来客者に自宅のWi-Fiパスワードを教える必要がなくなり、セキュリティリスクを軽減できます。また、ゲストWi-Fiに接続されたデバイスは、自宅のネットワーク内の他のデバイスにアクセスできないため、プライバシーも保護されます。ゲストWi-Fiは、一時的な来客だけでなく、頻繁にWi-Fiを利用する家族や友人に、専用のネットワークを提供したい場合にも便利です。多くのルーターで、ゲストWi-FiのSSID（ネットワーク名）やパスワードを自由に設定できます。

スマホアプリ連携機能は、スマートフォンやタブレットからWi-Fiルーターの設定や管理を行える機能です。専用のアプリをインストールすることで、Wi-Fiパスワードの変更、接続デバイスの確認、QoS（優先制御）設定、ファームウェアアップデートなどを、PCを使わずに簡単に行えます。また、一部のルーターでは、アプリからペアレンタルコントロール機能を利用したり、トラフィック状況を監視したりすることも可能です。スマホアプリ連携機能は、ルーターの管理をより手軽に行いたいユーザーや、PC操作に不慣れなユーザーにとって、非常に便利な機能と言えるでしょう。

ペアレンタルコントロール機能は、子供のインターネット利用を制限するための機能です。具体的には、特定のWebサイトへのアクセスをブロックしたり、インターネットを利用できる時間帯を制限したりすることができます。これにより、子供が有害な情報に触れるのを防いだり、インターネットの使いすぎを防止したりすることが可能です。ペアレンタルコントロール機能は、子供を持つ家庭にとって、非常に重要な機能と言えるでしょう。多くのルーターで、ペアレンタルコントロールの設定を、デバイスごとに行うことができます。