FOCASE REC AIボイスレコーダー CR01

このAIボイスレコーダーには、録音中に話されている内容をリアルタイムで画面に表示する機能は搭載されていません。AIによる文字起こしは、録音後に専用のスマートフォンアプリ「FoCase Rec」へデータを転送してから行われるため、会議や講義の最中にリアルタイムでテキストを確認することはできません。重要な情報をその場で把握したい、あるいは聞き逃しを防ぎたいという目的には、この製品は適していません。

この製品には、録音された音声の中から複数の話者を自動的に識別し、それぞれの発言に「話者1」「話者2」といったラベルを付けて文字起こしする機能は搭載されていません。そのため、会議などで複数の人が発言した場合、誰が何を話したのかを後から区別するには、ご自身でテキストを読み返して手動で編集する必要があります。議事録作成の効率化という点では、この機能がないことは残念な点と言えるでしょう。

「デュアルマイクノイズリダクション」という機能が搭載されており、録音時に周囲の雑音（エアコンの音や人の話し声など）を軽減し、よりクリアな音声を捉えることを目指しています。これにより、多少騒がしい環境下でも、録音される音声の明瞭度を高め、後続のAI文字起こし精度の向上に貢献することが期待できます。ただし、その効果の程度や、極端に騒がしい環境での性能については、詳細な情報はありません。

録音した音声データを専用アプリにアップロードすると、AIが内容を分析し、重要なポイントを抽出して自動的に要約を作成してくれる機能が利用できます。毎月1800分まで無料で利用できるAIサービスの一部であり、長時間の会議や講義の議事録作成、内容の素早い把握、要点の共有などに非常に役立ちます。この機能により、情報整理の時間を大幅に短縮できるでしょう。

このボイスレコーダーのAI文字起こし機能は、専用のスマートフォンアプリを通じて提供されており、AIによる処理にはインターネット接続が必要です。そのため、電波の届かない場所や、インターネット環境がないオフラインの状況下では、録音した音声を文字起こしすることはできません。AI機能を利用するには、常にスマートフォンと安定したインターネット接続が必須となります。本体のみでオフライン文字起こしができるわけではない点に注意が必要です。

録音された音声の各部分に対応する時間を自動的に記録し、文字起こしテキストに付与するタイムスタンプ機能は、この製品には搭載されていません。そのため、文字起こしされたテキストを後から確認する際に、特定の話題が話された箇所を音声と照らし合わせながら素早く見つけ出すことができません。必要な情報をピンポイントで探したい場合や、音声とテキストを正確に同期させたい場合には、手動での確認作業が必要となります。