クニペックス KNIPEX 1262-180 自動ワイヤーストリッパー 0.2-6.0 (SB)

電線の太さや被覆の厚みに合わせて、工具側が自動で適切なストリップ圧と深さに調整してくれます。これにより、ユーザーは電線のサイズごとに工具を細かく設定する必要がなく、ワイヤーを挟んでハンドルを握るだけで、芯線を傷つけるリスクを減らしながら素早く被覆を剥くことができます。様々なサイズの電線を扱うDIYやメンテナンス作業において、手軽に安定した品質のストリップ作業を行える便利な機能です。調整の手間がないため、作業効率が大幅に向上します。

電線の被覆を剥きたい長さを一定に設定するためのストッパー（長さ調整ストッパー）が装備されています。これにより、複数の電線を同じ長さに揃えてストリップする必要がある場合に非常に便利です。例えば、複数の端子を接続する際など、決まった長さで被覆を剥く作業を繰り返す際に役立ちます。ストッパーを使うことで、剥きムラを防ぎ、見た目もきれいで均一な仕上がりを実現できます。設定範囲は6.0〜18mmで、作業内容に合わせて調整可能です。

電線に端子を取り付けるための圧着（かしめ）機能は本製品には搭載されていません。ワイヤーストリッパーとしての被覆剥き機能に特化したモデルです。もし配線作業で端子の圧着が必要な場合は、別途専用の圧着工具を用意する必要があります。多機能ではない分、本体は比較的シンプルで軽量に作られており、ストリップ作業の基本性能に重点が置かれています。圧着作業が多い場合は、圧着機能付きの複合工具を検討するか、本製品と圧着工具を併用することになります。

電線を任意の長さに切断するためのワイヤーカッター機能が搭載されています。対応サイズは最大2.5mm²までの銅線およびアルミ線です。これにより、被覆剥き作業の前に電線を必要な長さにカットする際に、別の切断工具（ニッパーなど）に持ち替える手間が省けます。一つの工具で「切る」と「剥く」の両方の基本的な電線加工が行えるため、工具箱の中身を減らせるほか、作業の流れがスムーズになり効率が向上します。ただし、対応サイズには制限があるため注意が必要です。

使用しない時に工具のハンドルを閉じた状態で固定するロック機能は搭載されていません。ハンドルは常に開いた状態、または自動調整機構の初期位置で保持される構造です。そのため、工具箱に他の工具と一緒に入れる際や、引き出しに保管する際に、意図せず刃が開いてしまわないように注意が必要です。持ち運びや収納時に刃による怪我を防ぐための安全対策としては、専用のケースに入れるなどの工夫が必要になる場合があります。ロック機能付きのモデルに比べると、携帯性や収納時のコンパクトさで劣る可能性があります。

電線から剥がされた被覆の切れ端を受け止め、飛散を防ぐための収集ボックスや機構は搭載されていません。ストリップ作業を行うと、剥がれた被覆くずはその場に落ちたり、周囲に飛び散ったりします。特に屋内や精密機器の近くで作業する場合は、作業後の清掃が必要になります。被覆くずが床や他の部品に付着するのを避けたい場合は、作業場所にシートを敷くなどの対策をすると良いでしょう。シンプルな構造ゆえにメンテナンスは容易ですが、作業環境を汚さないための配慮が必要です。