SONY デジタルハイビジョンハンディカム TG5V シルバー HDR-TG5V/S

本製品の手ブレ補正はデジタル方式です。光学式手ブレ補正はレンズ自体が動いてブレを補正するため、より強力で自然な補正効果が得られますが、デジタル式は映像を電子的に処理してブレを軽減するため、画質がわずかに劣化する可能性があります。特に、ズーム時の手ブレや、動きながらの撮影では、光学式に比べてブレが目立ちやすくなる傾向があります。安定した映像を求める場合は、三脚の使用や、撮影時の姿勢に注意することが推奨されます。

本製品には顔検出機能が搭載されており、人物の顔を認識してピントや露出を自動調整する機能はありますが、特定の被写体を追尾し続ける「追尾フォーカス機能」については記載がありません。そのため、動き回る子供やペットなど、予測不能な動きをする被写体を撮影する際には、手動でのピント合わせや、被写体がフレームの中心に留まるようにカメラを操作する必要があるでしょう。常にピントの合ったクリアな映像を求める場合は、この機能の有無が重要になります。

本製品には、暗い場所での撮影性能を向上させる「Exmor」CMOSセンサーと画像処理エンジン「BIONZ」が搭載されており、低ノイズで高感度な映像記録を可能にしています。しかし、特定の「ナイトモード」という名称の機能や、極端に暗い場所で明るく撮影するための特殊なモードについては明記されていません。そのため、非常に光量が少ない環境での撮影では、ノイズが増えたり、映像が暗くなったりする可能性があります。夜景や薄暗い室内での撮影を頻繁に行う場合は、別途照明を用意するなどの工夫が必要になるかもしれません。

本製品に関する情報には、風の音を低減する機能についての記載がありません。屋外での撮影時、特に風が強い環境では、内蔵マイクが風切り音を拾いやすく、音声が聞き取りにくくなる可能性があります。これにより、せっかくの映像も音声の品質が損なわれてしまうことがあります。クリアな音声を重視する場面、例えば屋外でのインタビューや自然音の録音などでは、外部マイクの使用や、風防の装着を検討する必要があるでしょう。

本製品は、撮影したハイビジョン動画から本体内で210万画素相当の写真を切り出したり、付属ソフトウェア「PMB(Picture Motion Browser)」を使用して300万画素相当の写真を切り出したりする簡易編集機能に対応しています。また、PMBを使えば、動画や写真をウォークマンに転送したり、ハイビジョン画質のDVDを作成したりすることも可能です。これにより、撮影後の簡単なトリミングや写真の抽出、共有といった作業をパソコンや本体で行うことができます。本格的な動画編集ソフトのような高度な機能はありませんが、手軽に映像を加工したい場合には便利です。

本製品にはWi-Fi機能が搭載されていません。そのため、撮影した動画や写真をスマートフォンやタブレットにワイヤレスで転送したり、SNSに直接アップロードしたりすることはできません。映像データをパソコンに取り込むには、USBケーブルなど有線接続が必要となります。現代の多くのデバイスがWi-Fiによる手軽なデータ共有に対応していることを考えると、この点は利便性において大きな制約となります。撮影後すぐに映像を共有したいユーザーにとっては、不便を感じる可能性があります。