HOKUTO HOKUTO 防湿庫 ドライボックス HP-88EX

庫内にはデジタル式の湿度/温度計が搭載されており、現在の湿度と温度を数値で確認できます。これにより、庫内の環境状態を視覚的に把握することが可能です。ただし、スタッフレビューにあるように、表示値が庫内全体ではなくセンサー周辺の値を示す可能性があり、多少のズレがある場合も想定されます。正確な庫内湿度を管理したい場合は、別途校正された温湿度計を併用することも検討すると良いでしょう。

本製品は25％RHから80％RHの範囲で目標湿度を設定できます。保管する機材や使用環境に応じて、ある程度希望する湿度範囲に調整することが可能です。多くのカメラレンズにとって適切な湿度は40〜50%RHとされており、この製品の自動制御はこの範囲をカバーできます。ただし、より細かい1%刻みなどの精密な設定機能はありません。大まかな湿度管理には十分対応しています。

扉を開けると庫内を照らすLEDライトが内蔵されています。これにより、薄暗い場所でも庫内の機材を容易に視認できます。目的の機材を探したり、庫内を整理したりする際に大変便利です。この価格帯の製品に照明機能が搭載されているのは嬉しいポイントと言えます。使い勝手を向上させる地味ながら重要な機能です。

本製品には、庫内の湿度が必要以上に高くなった場合に警告するアラーム機能は搭載されていません。湿度の異常が発生した場合、デジタル表示を確認することでしか把握できないため、定期的に庫内湿度を確認する必要があります。より高価なモデルには搭載されている場合が多い機能です。この機能がないため、万が一のトラブル発生時に気づくのが遅れる可能性があります。

電子式（ペルチェ式）の除湿ユニットを搭載しており、乾燥剤の交換や排水といった手間が一切不要です。電源プラグをコンセントに差し込むだけで、自動的に庫内の湿度を調整し続けてくれます。これにより、設置後は特別なメンテナンスを必要とせず、カメラやレンズを継続的に適切な環境で保管できるため、管理の手間を大幅に省くことができます。

扉には強化ガラスが使用されていますが、紫外線（UV）カット機能があるという記載は見当たりません。そのため、直射日光が当たる場所や紫外線を発する照明の近くに設置すると、庫内の機材が紫外線による影響を受ける可能性があります。大切な機材、特にレンズのコーティングやゴム部分の劣化を防ぐためには、設置場所を選ぶ際に直射日光や強い照明を避ける配慮が必要です。この価格帯ではUVカット機能がない製品も多いです。