日立(HITACHI) ヘルシーシェフ MRO-S7X R

本製品には重量センサーは搭載されていません。スペックには「赤外線センサー+温度センサー」と記載されており、主に赤外線センサーで食品の表面温度を検知して加熱時間を調整します。これにより、食品の量に関わらず設定した時間で加熱を行うことになります。食品の重さを自動で測って細かく制御する重量センサー搭載モデルと比べると、温めすぎや加熱不足が発生する可能性があり、特に少量の加熱では注意が必要です。自動で完璧な温めを求めるユーザーにとっては、手動での時間設定や調整が必要になる場面があるかもしれません。重量センサーがないことで、価格を抑えている側面もあります。

本製品には解凍機能が搭載されています。レンジ出力として200W相当や100W相当といった低出力モードが利用でき、これらを活用して冷凍食品の解凍を行います。一般的なオーブンレンジに搭載されている基本的な機能です。ただし、スタッフレビューには「冷凍食品の解凍時間目安通りに加熱すると、加熱不良がある」という声もあり、食材の種類や形状、冷凍状態によっては解凍ムラが生じやすい可能性が示唆されています。より均一な解凍を求める場合は、食品を途中で裏返すなどの工夫や、手動での調整が必要になる場合があります。多くの冷凍食品に対応できる一方で、過信は禁物です。

本製品には自動お手入れ機能として「清掃コース」が搭載されています。スチームを利用して庫内に付着した汚れを浮かび上がらせる機能です。日常的に使用することで、庫内の油汚れやこびりつきを軽減し、その後の拭き掃除を容易にしてくれます。また、庫内側面・背面には汚れが落ちやすいシリコン系塗装が採用されており、天面ヒーターも露出していないフラットな構造のため、物理的な拭き掃除自体も比較的簡単に行えます。定期的にこの清掃コースを使用することで、庫内を清潔に保ち、嫌な臭いが付着するのを防ぐ効果が期待できます。お手入れの手間を減らしたいユーザーには便利な機能です。

本製品のオーブン加熱方式は「ヒーター式(1段)」であり、熱風をファンで循環させるコンベクション機能は搭載されていません。上下のヒーターからの熱で庫内を温めます。コンベクション機能がない場合、庫内の温度に多少のムラが生じやすく、特に複数段での調理や、焼きムラが気になるお菓子やパン作りなどでは仕上がりに影響が出る可能性があります。本製品は1段式のオーブンであり、一般的なオーブン調理には十分対応できますが、より均一で本格的な焼き上がりを求める場合や、一度にたくさんの量を焼きたい場合には、コンベクション機能を搭載したモデルの方が適しています。日常的なグラタンや鶏肉のローストなどには問題なく使用できます。