BenQ MH560 フルHD画質 DLPプロジェクター

本製品は縦方向の自動台形補正機能を搭載しており、プロジェクターを上下に傾けて設置した場合でも、投写される映像の歪みを自動で補正し、きれいな長方形の画面を映し出すことができます。これにより、設置場所の制約が少なくなり、手動での微調整の手間が省けるため、初心者でも簡単にセットアップが可能です。ただし、横方向の台形補正は自動では行われないため、プロジェクターを左右にずらして設置する際には、映像が台形になる可能性があります。

本製品は短焦点レンズ機能を搭載していません。一般的な標準焦点プロジェクターであるため、大画面を投写するためには、ある程度の投影距離を確保する必要があります。狭い部屋や、プロジェクターとスクリーンの間に十分な距離が取れない環境では、希望する画面サイズが得られない可能性があります。短焦点モデルは、壁から近い距離で大画面を映せるため、スペースが限られた場所での使用を検討している場合は、この点に注意が必要です。

本製品には自動フォーカス機能に関する明確な記載がなく、スタッフレビューではピント調節がダイヤル式であると示唆されています。そのため、プロジェクターの設置場所を変更したり、投影距離を調整したりする際には、手動でピントを合わせる作業が必要になります。自動フォーカス機能があれば、常にシャープな映像を維持できるため、頻繁にプロジェクターを移動させる用途や、手軽さを重視するユーザーにとっては、この点が手間となる可能性があります。

本製品はBluetooth接続機能を搭載しており、ワイヤレスで外部のBluetooth対応スピーカーやサウンドバー、ヘッドホンなどと接続し、音声を出力することが可能です。これにより、プロジェクター内蔵のスピーカーだけでなく、より高品質で迫力のあるサウンドを楽しむことができます。特に、映画鑑賞やゲームなど、音響体験を重視するコンテンツにおいて、ケーブルの煩わしさなく、自由に音響システムを構築できる点は大きなメリットです。

本製品にはAndroid TV機能は搭載されていません。そのため、プロジェクター単体でNetflixやYouTubeなどの動画配信サービスや、各種アプリを利用することはできません。これらのコンテンツを楽しむためには、Fire TV StickやChromecastなどの外部ストリーミングデバイスをHDMI端子に接続する必要があります。プロジェクターを「映すだけの単機能」として割り切り、外部デバイスでスマート機能を補完する運用を想定しているユーザーには問題ありませんが、オールインワンで手軽にコンテンツを楽しみたいユーザーには不向きです。

本製品にはHDR（ハイダイナミックレンジ）対応機能に関する明確な記載がありません。HDRは、映像の明暗差をより広範囲に表現し、よりリアルで奥行きのある映像を実現する技術です。HDR対応のコンテンツを視聴する場合、本製品ではその恩恵を最大限に受けることはできません。しかし、フルHD解像度と高いコントラスト比により、通常のSDR（スタンダードダイナミックレンジ）コンテンツであれば、十分鮮明で美しい映像を楽しむことが可能です。