Western Digital WD120EFBX

WD120EFBXはCMR（従来型磁気記録）方式を採用しており、SMR方式と比較して書き込み速度が安定しています。NAS環境での利用においては、複数のユーザーが同時にアクセスすることを考慮すると、CMR方式が適しています。ただし、SMR方式に比べて容量あたりのコストが高くなる傾向があります。

WD120EFBXは、NAS環境での利用を想定したニアラインモデルです。24時間365日の連続稼働を前提とした設計で、高い耐久性と信頼性を実現しています。一般的なデスクトップPC用HDDと比較して、振動や温度変化に対する耐性が高く、長期間安心して利用できます。

WD120EFBXは、3D Active Balance Plusという振動補正機能を搭載しています。これにより、複数のHDDを搭載するNAS環境においても、振動によるパフォーマンス低下やデータエラーを抑制することができます。特に、高密度なNAS環境においては、振動対策が重要となります。

WD120EFBXは、最大100万時間のMTBF（平均故障間隔）を誇る高MTBFモデルです。これは、HDDが故障するまでの平均時間を示す指標であり、値が高いほど信頼性が高いことを意味します。長期間にわたって安心してデータを利用したいユーザーにとって、MTBFは重要な判断基準となります。

WD120EFBXは、256MBの大容量キャッシュを搭載しています。これにより、頻繁にアクセスするデータを一時的に保存し、読み書き速度を向上させることができます。特に、NAS環境においては、複数のユーザーが同時にアクセスすることを考慮すると、大容量キャッシュが有効に機能します。

WD120EFBXは、データ暗号化機能を搭載していません。NAS環境においては、セキュリティ対策が重要となるため、データ暗号化機能がない点はデメリットとなります。別途、NAS自体に暗号化機能を設定したり、セキュリティソフトを導入するなどの対策が必要となります。