ティファール オプティスペース IHステンレス フライパン 26cm G72905

このフライパンは取っ手と本体が一体化している固定式ハンドルを採用しており、取り外すことはできません。同じ「オプティスペース」シリーズの鍋なども含めて重ねて収納できる設計になっていますが、これは取っ手を取り外してスタッキングするタイプとは異なります。取っ手が固定されているため、フライパン単体での収納時にかさばりやすい点はありますが、調理中にハンドルがぐらつく心配がないという利点はあります。ただし、ハンドルを外してオーブンに入れたり、そのまま食卓に出したりといった使い方はできません。着脱式取っ手は多くの鍋・フライパンセットで採用されていますが、この製品は単体での使用を前提とした設計となっています。

フライパンの中央部分にティファール独自の「お知らせマーク（サーモシグナル）」が搭載されています。このマークは、フライパンを加熱すると模様が変化し、食材を入れるのに最適な温度（約180℃）になったことを色や模様で知らせてくれます。予熱が不十分なまま調理を始めて、食材がフライパンにこびりついてしまう失敗を防いだり、逆に熱しすぎてコーティングを傷めたりするリスクを減らせます。特に肉や卵料理など、焼き加減が重要な料理で威力を発揮します。調理初心者の方でも、マークを目安にするだけで、適切な温度で調理を始められ、より美味しくきれいな仕上がりが期待できます。予熱完了のタイミングが視覚的に分かりやすい、便利な機能です。

製品情報によると、お手入れは手洗いのみ推奨されています。食器洗い乾燥機での使用はできません。ノンスティックコーティングのフライパンは、食洗機の高温洗浄や強力な洗剤、乾燥工程によってコーティングが劣化しやすいため、多くのメーカーが手洗いを推奨しています。本製品のチタン・インテンスコーティングも同様で、コーティングの寿命を最大限に保つためには、柔らかいスポンジと中性洗剤を使った手洗いが必要です。食洗機に他の食器と一緒にまとめて入れたい方や、手洗いを避けたい方にとっては不便に感じるかもしれません。後片付けの手間を減らしたい場合は、食洗機対応を謳っている他の製品を検討する必要があります。

このフライパンの縁には、液体をスムーズに注ぐための特定の加工（注ぎ口やリム）は施されていません。そのため、カレーやソース、スープなどをフライパンから直接皿や他の容器に移す際に、縁から液体が垂れてしまう可能性があります。特に量が多い場合や粘度がある液体を注ぐ際には、注意が必要です。注ぎ口があるフライパンに比べると、少し手間がかかるかもしれません。調理したものをきれいに盛り付けたい場合や、頻繁に液体を移し替える料理をする場合は、お玉など他の調理器具を使うか、注ぎ口のあるデザインの製品を選ぶ方が便利です。本製品は標準的なフライパン形状であり、液体を注ぐ機能は考慮されていません。

このフライパンは、取っ手が固定式であり、ハンドル部分の素材にフェノール樹脂が含まれているため、オーブンに入れて使用することはできません。オーブン対応のフライパンは、通常、ハンドルが金属製で耐熱温度が高いか、あるいはハンドル自体を取り外せる着脱式の構造になっています。本製品の場合、ハンドルの耐熱温度がオーブン調理には適していないため、コンロでの加熱のみに限られます。ステーキに焼き目をつけた後にオーブンでじっくり火を通したり、フライパンごとオーブンでグラタンを仕上げたりといった料理には使用できません。オーブンと組み合わせて調理したい方にとっては機能的な制限となります。重ねて収納できる便利さはありますが、オーブン調理を目的とする方には向かない製品です。