OJOINK VR ヘッドセット OJOINK11

本製品はスマートフォンをセットして使用するタイプであり、実際の表示品質はスマートフォンの画面解像度に直接依存します。製品本体に関するディスプレイの仕様情報は記載されていませんが、一般的にスマートフォン利用型VRゴーグルは、スマートフォン画面を拡大して表示するため、高解像度のスマートフォンを使用しないと、画面のピクセルが網目状に見える「スクリーンドア効果」が顕著になる可能性があります。特に低価格帯のスマートフォンと組み合わせる場合は、映像の鮮明さが損なわれ、没入感が低下することが考えられます。高品質なVR体験を求める場合は、高解像度のスマートフォンを用意するか、スタンドアロン型のVRゴーグルを検討する必要があります。

本製品は視野角90度と記載されています。これはスマートフォン利用型VRゴーグルとしては標準的か、やや狭い範囲と言えます。広視野角なモデル（100度以上）と比較すると、視界の端に黒い部分が見えやすく、没入感が多少損なわれる可能性があります。レンズはPMMA非球面レンズで、直径40mmと記載されており、耐放射線や青色光フィルタリングの効果もあるとのことです。非球面レンズは映像の歪みを軽減する効果が期待できますが、レンズの材質や設計によっては歪みが残ることもあります。記載情報から、一定の眼への配慮や映像品質向上への工夫はされていると判断できます。

本製品にはヘッドホン内蔵や外部接続端子（イヤホンジャックなど）に関する記載がありません。音声はスマートフォン本体から出力されるため、VR体験中に音声を聞くには、別途イヤホンやヘッドホンをスマートフォンの端子に直接接続するか、スマートフォンのBluetooth機能を利用してワイヤレス接続する必要があります。本体とスマートフォンを接続するケーブル類もないため、VRゴーグル本体から直接音声を出力したり、有線イヤホンを本体に接続したりすることはできません。より没入感を高めるためには、高音質なイヤホンやヘッドホンを別途用意する必要があります。

OJOINKは情報が少なく、一般的に認知されている大手メーカーではありません。新興または無名メーカーである可能性が高く、その信頼性については慎重に判断する必要があります。製品の品質管理体制や耐久性に関する情報も不足しています。保証についても、Amazonの返品ポリシー以外のメーカー独自の長期保証や充実したサポート体制に関する明確な記載が見当たりません。VRゴーグルは精密機器であり、万が一の故障や初期不良が発生した場合に、十分なサポートを受けられるか不安が残ります。信頼性や長期的なサポートを重視する方にはリスクがあるかもしれません。

本製品にはコントローラーが付属するという記載がありません。また、本体に操作ボタンが搭載されているという情報も見当たりません。スマートフォンをセットして使用するタイプのため、基本的な操作（動画の再生/停止など）はスマートフォンを取り出して行うか、VRコンテンツやアプリが対応している場合は、視線を使った操作やジェスチャーなどで対応することになります。VR空間内での自由な移動やインタラクティブな操作を必要とするVRゲームなどには、コントローラーがないと対応できません。操作性は非常に限定的と言えるでしょう。

本製品の価格は約1.6万円です。これはスマートフォン利用型VRゴーグルとしては、特別安価でも高価でもない、中程度の価格帯と言えます。視野角90度や眼に優しいレンズといった特徴はありますが、視度調整機能、ヘッドバンド調整の詳細、Bluetooth接続、外部カメラ、操作ボタン、冷却ファン、コントローラーといった多くの機能が不足しているか、記載がありません。機能が限定的である点を考慮すると、この価格帯で提供される価値としては、必ずしもコストパフォーマンスが高いとは言えないかもしれません。より多くの機能や快適性を求める場合は、もう少し価格帯の高いモデルや、スタンドアロン型の製品を検討する必要があるでしょう。