Addlink S20 1TB

公称値ではシーケンシャル読込速度500MB/s、書込速度450MB/sと、SATA 6Gb/s接続のSSDとしては標準的な速度です。これにより、OSの起動やアプリケーションの立ち上げ、日常的なファイル操作においてHDDからの明確な速度向上を体感できます。しかし、一部のスタッフレビューでは、特に大容量ファイルの書き込み時に速度が大幅に低下したとの報告もあり、実際の使用環境やファイルサイズによっては性能が安定しない可能性も考慮する必要があります。ランダムアクセス速度に関する具体的な数値情報は製品情報には記載されていません。

Addlinkは台湾のメーカーであり、日本国内でのブランド認知度や実績は主要メーカーと比較するとまだ低い段階です。「安心の国内サポート」と謳われていますが、実際のサポート体制や対応品質については、情報が限られています。保証期間は3年間と、一般的なSSDとして標準的な期間が設定されています。新興メーカーであることから、長期的な視点での信頼性やサポートの手厚さについては、過度な期待はせず、価格に見合った保証内容として捉えるのが現実的でしょう。

製品概要およびスタッフレビューの記載から、3D NANDフラッシュメモリが採用されており、スタッフレビューではさらに具体的に3D TLC NANDであると示唆されています。TLC（Triple-Level Cell）は、コストと性能、耐久性のバランスが良い、現在のSATA SSDで広く採用されているタイプです。MLCやSLCと比較すると書き込み寿命は短い傾向がありますが、QLCよりは耐久性があります。一般的な用途であれば、TLC NANDで十分な耐久性が期待できます。この価格帯の製品としては標準的な採用と言えます。

スタッフレビューによると、Phison S11Tコントローラーが搭載されていると示唆されています。Phison S11Tは、エントリークラスのSATA SSDに多く採用されているコントローラーです。キャッシュメモリを持たないDRAMレス設計のため、高性能なDRAM搭載コントローラーを採用した製品と比較すると、特に書き込み性能や安定性において劣る場合があります。しかし、コストを抑えつつ、基本的なSSDとしての機能と一定の性能を実現しています。日常的な軽作業であれば問題なく使用できますが、重いタスクでの性能は期待できません。