Razer Basilisk V3 X HyperSpeed RZ01-04870100-R3A1

本製品は、Basiliskシリーズ特有の豊富なボタンレイアウトを引き継ぎ、合計9個のプログラム可能なボタンを搭載しています。左右クリック、ホイールクリック、DPI変更ボタン（2個）、サイドボタン（2個）、そして特徴的なマルチファンクショントリガー（親指位置）に加え、スクロールホイールのチルト機能（左右）にも割り当て可能です。Razer Synapse 3ソフトウェアを使用することで、これらのボタンにキーボード操作、マクロ、アプリケーション起動など様々な機能を自由に割り当て、ゲームや作業の効率を大幅に向上させることができます。特にFPSやMMOなど、多くの操作をマウスに集約したいユーザーにとって非常に便利です。ただし、上位モデルにあるような、ホイールのクリックモード切り替えボタンで割り当てが1つ消費される点は考慮が必要です。

本製品には、マウスの内部に重りを追加したり取り外したりして、全体の重量やバランスを調整する機能は搭載されていません。本体重量は電池込みで約110.3gとなり、単3電池の種類によってわずかに変動します。これはゲーミングマウスとしては標準的な重さですが、軽量なマウスを好むユーザーや、特定のゲームジャンルでマウスの重量を細かく調整してパフォーマンスを最適化したいユーザーにとっては、この機能がないことが選択のポイントになる可能性があります。ウェイト調整機能は、より高価格帯のゲーミングマウスに多く見られる機能です。

Razerの象徴であるChroma RGBライティングに対応しており、スクロールホイール部分が約1,680万色のカラーで光ります。Razer Synapse 3ソフトウェアを使って、スタティック、ブリージング、スペクトルサイクルなど様々なライティングエフェクトから好みのものを選んでカスタマイズできます。また、Razer Chroma対応ゲームと同期させて、ゲーム内のアクションに合わせて光を変化させる没入感のある体験も可能です。ただし、ライティングゾーンはスクロールホイールのみに限定されており、マウス全体が光る他のモデルと比較するとライティングの範囲は狭くなっています。この点は、ライティングによる視覚的なカスタマイズ性を重視するユーザーは考慮が必要です。

本製品はRazer Synapse 3ソフトウェアによるプロファイル管理に対応していますが、マウス本体に複数の設定プロファイルを保存し、ソフトウェアなしでハードウェア的に切り替えるオンボードメモリ機能は搭載していません。設定したプロファイルはPC側のSynapseソフトウェアに保存され、ソフトウェアが起動している環境でのみ適用されます。そのため、複数のPCで使用する場合や、ソフトウェアのインストールが制限されている環境で使用する場合は、都度設定が必要になるか、基本的な機能での使用に限られることになります。ソフトウェアを使った詳細なカスタマイズは可能ですが、オフラインでのプロファイル切り替えはできません。

Razer独自の低遅延・高性能ワイヤレス技術「HyperSpeed Wireless (2.4 GHz)」と、汎用性の高い「Bluetooth」のデュアルモード接続に対応しています。HyperSpeed接続では、付属のUSBドングルを使用し、ゲーミングに最適な高速かつ安定した通信で、有線接続に近い応答速度を実現します。一方、Bluetooth接続では、低消費電力でより長時間のバッテリー持続が可能となり、一般的な作業用途やバッテリーライフを重視する場合に適しています。両接続モードを切り替えることで、ゲームプレイと日常的な使用を両立できる点が大きなメリットです。また、Razer HyperSpeed対応のキーボードなどとドングルを共有するマルチデバイスサポート機能も利用可能です。

本製品は内蔵バッテリーではなく、単3アルカリ電池または単3リチウム電池1本で動作する仕様となっており、専用の充電ドックは付属しません。電池が消耗した際は、新しい電池に交換する必要があります。内蔵バッテリー式のようにケーブルを挿したりドックに置いたりする充電の手間はありませんが、電池のストックを用意しておく必要があります。電池の種類によって重量や持続時間が変動するため、最適な電池を選ぶことも検討する必要があります。高価格帯のワイヤレスマウスに多い、使用しない間に自動的に充電されるような利便性はありません。