パナソニック(Panasonic) オーブンレンジ NE-FS3B-W

本製品は「蒸気センサー」を搭載しており、「あたため」や「飲み物」といった特定の自動メニューで、食品から出る蒸気を検知して加熱状態を判断し、時間を調整します。しかし、食品の重さを自動で量り、それに基づいて加熱時間やモードを細かく制御するような「重量センサー」は搭載していません。そのため、グラム数を指定して解凍する機能など、重量センサーに依存する高度な自動調理メニューは利用できません。多くの自動メニューを食材の量に合わせてお任せで調理したい方には不向きです。基本的な温めや解凍は可能ですが、上位機種にあるような利便性はありません。

冷凍した食品を解凍する機能は搭載しています。食品の種類によっては、手動で加熱時間やワット数を設定して解凍することになります。一般的な冷凍ご飯やおかず、冷凍肉などの解凍に対応できます。ただし、食品の重さを自動で検知する重量センサーがないため、解凍ムラが発生しやすい場合や、加熱しすぎて一部が調理されてしまう可能性もあります。上手に解凍するには、食品の状態を見ながら手動で調整する必要があるかもしれません。基本的な解凍ニーズには応えられますが、センサーによる高精度な解凍機能は期待できません。

庫内には汚れが付きにくいフッ素コーティングが施されており、使用後に手動で庫内を拭くことで比較的簡単に清掃できます。しかし、水蒸気を発生させて庫内の汚れを浮かせ、手入れを楽にするようなスチームクリーニング機能や、庫内の臭いを軽減する自動脱臭コースなどの、自動でお手入れを補助する機能は搭載されていません。定期的に庫内を清潔に保つためには、毎回手動で丁寧に拭き掃除をする必要があります。手入れの手間を極力省きたい方や、自動クリーニング機能に慣れている方には物足りなく感じるでしょう。

本製品は、庫内に熱風を循環させるファンを搭載したコンベクション機能を備えていません。オーブン調理は、庫内上部や下部のヒーターからの放射熱によって加熱されます。そのため、庫内全体に均一に熱が伝わりにくく、特に複数の食材を同時に焼く場合や、お菓子・パン作りなどで焼きムラが発生する可能性があります。食材の表面だけが焦げ付いたり、中心部まで火が通りにくかったりする場合があります。庫内温度の均一性が求められる本格的なオーブン調理には不向きです。シンプルな焼き物やグリル料理には使用できます。