トランセンドジャパン トランセンド 2TB SSD M.2(2280) NVMe PCIe Gen4×4 TS2TMTE245S-E

近代的なSSDには、データの読み書きを高速化するためのキャッシュ機能が搭載されています。DRAMキャッシュやSLCキャッシュ（SSD内部のNANDの一部を高速なSLCとして利用する）を利用することで、頻繁にアクセスされるデータを一時的に保持し、応答速度を向上させます。これにより、OSの起動やアプリケーションの立ち上げがスムーズになり、全体的なPCの体感速度が向上します。本製品にもこれらの技術が採用されていると考えられます。

SSDには内部に温度センサーが搭載されており、常に温度を監視しています。特に高速なNVMe SSDは発熱しやすい性質があるため、温度が高くなりすぎると、故障を防ぐために性能を意図的に下げる「サーマルスロットリング」が発生することがあります。温度監視機能があることで、SSDの状態を把握しやすくなり、必要に応じて冷却対策を講じたり、過度な負荷を避けたりする判断材料になります。製品の安定した動作と寿命維持に重要な機能です。

NANDフラッシュメモリは、書き込み回数に上限があります。ウェアレベリング機能は、SSD全体にデータの書き込み回数を均一に分散させることで、特定のブロックだけが劣化することを防ぎ、SSDの寿命を延ばすための必須技術です。この機能があることで、SSDの限られた書き込み寿命を最大限に活用し、長く安心して製品を使用することができます。高性能なコントローラーがこの機能を効率的に管理しています。

SSDはデータの読み書き中に、微細なエラーが発生する可能性があります。エラー訂正機能（ECC: Error Correction Code）は、これらのエラーを自動的に検出し、修正するための機能です。これにより、データの整合性が保たれ、ファイルが破損したり、誤ったデータが読み出されたりすることを防ぎます。特に大容量化・高密度化が進むSSDにおいては、データの信頼性を確保する上で非常に重要な機能です。

S.M.A.R.T. (Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology) 機能は、SSDの健康状態や様々な動作パラメータをモニタリングし、記録する機能です。専用のソフトウェアを使用することで、総書き込み量、温度、エラー発生回数、残りの寿命予測などの情報を確認できます。これにより、SSDが故障する前に異常を察知し、データのバックアップや交換などの対策を講じることができます。SSDの予兆保全に役立つ便利な機能です。

多くのコンシューマー向けSSDには標準で自己暗号化機能（SED: Self-Encrypting Drive）やAES 256-bit暗号化機能は搭載されていません。これらの機能があると、SSD内のデータがハードウェアレベルで暗号化されるため、PCから取り外されて他のデバイスに接続された場合でも、パスワードや復号キーなしにはデータを読み取ることができず、情報漏洩リスクを低減できます。ビジネス用途や特にセキュリティを重視する場合に有用ですが、本製品の説明には記載がないため、搭載されていないと考えられます。