工進(KOSHIN) エンジン式 高圧 洗浄機 17MPa 車輪付タイプ JCE-1710

本製品は、5種類のノズル噴口（直射・拡散15度・拡散25度・拡散40度・低圧）を交換することで、噴射する水の形状や角度、実質的な水圧（衝撃力）を調整できます。これにより、広範囲の洗浄からピンポイントの強い洗浄まで、用途に応じた使い分けが可能です。ただし、電気式によく見られるダイヤル等による無段階または2段階の圧力調整機能とは方式が異なります。ノズル交換の手間はありますが、物理的に噴射パターンを変えるため、その効果は明確です。低圧ノズルは洗剤の吸入に使うタイプですが、本製品には洗剤タンクについての記載はありません。

製品情報に洗剤を本体にセットして噴射する機能に関する直接的な記載がありません。一部の高圧洗浄機にある洗剤タンクや洗剤吸入機能は搭載されていないと考えられます。そのため、洗剤を使用する場合は、別途洗剤を塗布してから高圧洗浄を行うなどの手順が必要になります。この点は、洗剤と水を同時に噴射して効率的に洗浄したい場合には不向きと言えます。頑固な油汚れなど、洗剤の力を借りたいシーンでは手間が増える可能性があります。洗剤を使用したい場合は、オプションパーツや別の洗浄方法を検討する必要があります。

吐出ホースやガンとの接続方式は「ネジ式」と記載されています。一般的な家庭用高圧洗浄機に多く見られる、ホースやノズル、ガンなどをカチッと簡単に着脱できるワンタッチ接続機能は搭載されていません。ネジ式接続はしっかりと固定できる反面、接続・取り外しに時間がかかり、頻繁にアクセサリーを交換するような作業では効率が落ちる可能性があります。また、接続時にネジ山を傷つけないよう注意が必要です。プロ用としては一般的な接続方式ですが、家庭用からの買い替えの場合、この点は使い勝手として異なると感じるかもしれません。

製品情報に、使用後に本体をコンパクトに折りたたんだり、ホースやアクセサリーを本体にまとめて収納したりする機能に関する具体的な記載がありません。本体は車輪付きですが、サイズ（67 x 56 x 43 cm）や重量（33.2 kg）が大きいため、使わない時はある程度のスペースを必要とします。ホースやガン、ノズルなどの付属品も別途保管場所を確保する必要があります。家庭用のコンパクトなモデルのように、棚や物置の隅に簡単に収納できるタイプではありません。業務用やプロ向けに設計されているため、収納性よりも性能や堅牢性が優先されていると言えます。

本製品は水道直結だけでなく、付属の自吸ホースを使用することで、バケツやため池などの水源から水を吸い上げて使用することが可能です。これにより、水道がない場所や、水道が近くにない場所でも高圧洗浄を行うことができます。ただし、自吸できる高さには制限があり、最大で50cmの高さまでとなっています。それ以上の高さからの吸水はできませんので注意が必要です。この機能は、特に農業用途や建設現場など、屋外で水道の確保が難しい場所での作業において非常に役立ちます。災害時の清掃など、非常時にも役立つ可能性があります。

本製品はエンジン式であり、電力を使用しないため、電源コード自体が存在しません。そのため、電気式の高圧洗浄機に搭載されている電源コードを延長して作業範囲を広げるという概念は当てはまりません。燃料がある限り稼働し、本体を移動させることで広範囲を洗浄できます。吐出ホースは8m付属しており、オプションで延長も可能ですが、ホースの延長距離には最大50mという制限があります。電源コードの場所を気にせず自由に移動できる点はメリットですが、ホースの届く範囲が実際の作業範囲となります。