ラトックシステム ワイヤレスHDMI送受信機 RS-WLHD1

本製品の核となる機能です。HDMI出力を持つ機器（PC、ゲーム機、レコーダーなど）から、離れた場所にあるディスプレイへ映像と音声をケーブルなしで送信できます。これにより、会議室での準備や、リビングでの配線が不要になり、設置場所の自由度が大きく向上します。最大伝送距離は約30m（見通し）とされています。ご使用の環境によって伝送距離は変動する可能性があるため、特に壁などの障害物がある場合は事前にテストすることをお勧めします。手軽にHDMI機器間の接続を無線化したい場合に便利な機能です。

本製品の仕様として、映像遅延は最大100msと記載されています。ワイヤレス伝送において全く遅延がない製品は稀ですが、100msという数値は、eスポーツのようなコンマ数秒の反応が求められるゲーム用途には向きません。しかし、一般的な動画視聴、ビジネスプレゼンテーション、Web会議など、リアルタイム性がそこまで厳しくない用途であれば許容できるレベルの遅延と言えます。特に、静的な画面の表示や、多少の遅延が影響しにくいコンテンツの利用においては、問題なく使用可能です。用途に合わせて遅延を考慮する必要があります。

本製品は、別売りの送信機（HDMI接続モデル RS-WLHD1-TX または Type-C接続モデル RS-WLHD2-TX）を最大5台まで増設し、1台の受信機に接続して使用できます。これにより、複数のノートPCやタブレット、ゲーム機などを会議室のディスプレイやリビングのテレビに接続しておき、ボタン操作などで表示する機器を簡単に切り替えることが可能です。これは、特に会議やプレゼンテーションで複数の発表者が順番に画面を共有する場合などに非常に便利な機能です。ケーブルを都度差し替える手間が省けます。

本製品は「ポートに挿すだけのお手軽接続」「ドライバーのインストールや面倒な設定は一切不要」と謳われています。これは、送信機と受信機をそれぞれ対応する機器に接続し、電源を供給するだけで自動的に認識・接続が完了することを意味します。ペアリングボタンの操作や、専用アプリでの複雑な設定が不要なため、機械操作に不慣れな方でも簡単に使い始めることができます。購入してすぐにワイヤレス環境を構築したいユーザーにとって、非常に大きなメリットとなる機能です。手軽さを重視する方におすすめです。

本製品は、最大伝送距離として約30m（見通し、障害物なきこと）に対応しています。これはワイヤレスHDMI製品としては標準的な距離と言えます。一般的なリビングや会議室であれば十分な距離ですが、壁や家具などの物理的な障害物、他の無線機器からの電波干渉、人体などによって実際の伝送距離や安定性は影響を受けます。そのため、壁を隔てた部屋間での使用や、広大なスペースでの使用を想定している場合は、事前のテストやより長距離に対応した製品の検討が必要になる場合があります。見通しの良い環境での使用に適しています。

本製品は5GHz帯の無線周波数を使用しますが、利用環境の電波状況を自動的に判断し、最適な周波数チャンネルを選択する機能についての具体的な記載は見当たりません。ワイヤレス製品が多数存在する環境や、他の5GHz帯を使用する機器（Wi-Fiルーターなど）が近くにある場合、電波干渉が発生し、通信が不安定になる可能性があります。自動周波数選択機能がない場合、電波干渉の影響を受けやすくなる可能性があります。安定した接続のためには、他の無線機器との距離を適切に保つなどの配慮が必要になる場合があります。