ナカトミ(NAKATOMI) 防湿庫 DB-76

庫内の湿度は、付属のデジタル温湿度計に表示されます。現在の湿度が数値で確認できるため、庫内のおおまかな状態を把握できます。ただし、一部のユーザーレビューでは付属湿度計の故障や信頼性について指摘があり、別途信頼できる湿度計を用意することを推奨する声も見られます。正確な湿度管理には、表示される数値だけでなく、その信頼性も重要になります。湿度精度は製造元仕様で±7%程度とされています。

本体背面にある湿度調節ツマミを操作することで、庫内の目標湿度レベルを3段階（低：約35%RH以下、中：35-50%RH、高：50%RH以上）でおおまかに設定することが可能です。これにより、カビの発生を抑える標準的な湿度範囲（35-50%RH）をある程度維持することができます。ただし、上位機種のような1%刻みでの細かい設定や、特定の精密機器に適した厳密な湿度管理は難しいでしょう。

庫内を照らすLED照明機能は搭載されていません。そのため、暗い場所や夜間など、周囲の明るさが十分でない環境では、庫内の機材が見えにくく、目的のものを探しにくかったり、出し入れの際に機材をぶつけたりするリスクがあります。機材の整理や確認の際には、別途照明を用意する必要があります。

庫内の湿度が高くなりすぎた場合に警告するアラーム機能は搭載されていません。湿度異常が発生しても、ユーザー自身が定期的にデジタル湿度計の表示を確認しない限り、異常に気付くことができません。高価な機材を保管する場合、万が一のトラブル発生時に早期に発見できない可能性があるため、この点は注意が必要です。

電気式除湿方式を採用しているため、シリカゲルなどの乾燥剤を使用するタイプとは異なり、乾燥剤の交換や水の排水といった定期的なメンテナンスは一切不要です。電源をコンセントに繋ぐだけで、自動で除湿が行われます。これにより、設置後の手間がかからず、忙しい方でも手軽に湿度管理を始められるというメリットがあります。ランニングコストも非常に安価です。

扉に使用されているガラスにUVカット機能があるという記載や情報はありません。そのため、窓際など直射日光が当たる場所に設置すると、紫外線が庫内のカメラ機材やレンズ、特にゴム部品などに影響を与え、劣化を早める可能性があります。設置場所を選ぶ際には、紫外線の影響を受けにくい場所を慎重に選ぶ必要があります。