HOKUTO HOKUTO 防湿庫・ドライボックス HP-132EX

本製品はデジタル温湿度計を搭載しており、現在の庫内湿度を数値で確認できます。これにより、簡易的ではありますが、庫内が適切な湿度範囲にあるかを把握することが可能です。ただし、表示される数値の正確性や反応速度については、価格帯なりである可能性も考慮する必要があります。スタッフレビューでは備え付けのデジタル湿度計とアナログ湿度計で数値に乖離があったとの報告もあります。高精度な湿度管理を求める場合は、別途信頼性のある湿度計を併用することをおすすめします。

湿度調整範囲は20％～80％RHと広めに設定されています。希望する湿度範囲を指定することで、ある程度の湿度コントロールが可能です。ただし、設定方法の詳細や、設定した湿度に対してどれだけ高い精度で維持できるか、微調整が可能か（例：1%刻みなど）といった情報は限定的です。上位モデルに比べると、細かい設定や安定性においては劣る可能性があります。スタッフレビューでは、庫内上下で約8%の湿度差があったとの指摘もあり、庫内全体の湿度を均一に保つ精度には限界があるかもしれません。

庫内にはLED照明が内蔵されており、扉を開けた際に庫内を明るく照らすことができます。これにより、暗い場所でも機材の出し入れや整理がしやすくなります。ただし、スタッフレビューの中にはLED照明の向きが適切でなく、庫内全体を効率的に照らせていない、あるいは視界の邪魔になるといった指摘もあります。高級機のように照明の位置や明るさが最適化されているわけではないため、あくまで補助的な機能として捉えるのが良いでしょう。

本製品には、庫内湿度が高くなりすぎた場合に音やランプで知らせる高湿度異常警報機能は搭載されていません。湿度の異常を把握するためには、定期的にデジタル湿度表示を確認する必要があります。異常が発生してもすぐに気付きたい方にとっては、この機能がない点はデメリットとなる可能性があります。大切な機材の保管状況を常に監視したい場合は、アラーム機能付きのモデルや、遠隔監視が可能なシステムを検討するか、別途アラーム機能付きの湿度計を庫内に入れるなどの対策が必要になります。

本製品は消耗品が不要で、乾燥剤の交換や水の排水といったメンテナンスの手間がかかりません。商品の説明によると、庫内の湿気を水滴として排出し、スポンジに吸着させて自然乾燥させる方式のようです。東洋リビングのオートクリーンドライ方式とは異なりますが、ユーザーが日常的に行う手入れは基本的に不要とされており、手軽に使える点はメリットです。長期間安心して使用できると謳われています。ただし、この方式の湿度維持能力や、スポンジの劣化などが長期間の使用にどう影響するかは、製品情報だけでは判断が難しい点です。

本製品のガラス扉にUVカット機能が搭載されているという明確な記載は製品情報に見当たりません。そのため、窓の近くや照明が直接当たる場所に設置する場合、紫外線による機材への影響（レンズコーティングやゴム部品の劣化など）を完全に防ぐことは期待できません。大切な機材を紫外線からも保護したい場合は、設置場所を慎重に選ぶか、UVカット機能付きのより上位のモデルを検討することをおすすめします。