ソニー(SONY) ECM-GZ1M

SONY ECM-GZ1Mは、前方の音を狙って集音するガンモードと、カメラのズーム操作に連動して収音バランスを変化させるズームマイクモードの切り替えが可能です。これにより、被写体や状況に応じて柔軟な音声収録ができます。特にガンモードでは、狙った音源に集中して録音できるため、周囲のノイズを抑えたい場合に有効です。ただし、RODE VMGOIIHのような固定されたスーパーカーディオイド指向性に比べると、指向性の鋭さやノイズ抑制能力において若干の差がある可能性があります。全指向性に関する記載は商品情報内で混在していますが、主に使用されるのはガンモードとズームモードです。

SONY ECM-GZ1Mには、録音時に混入しやすい風の音や、エアコンの動作音、振動による低周波ノイズを軽減するためのローカットフィルター機能は搭載されていません。そのため、屋外での撮影や静かな室内環境を保ちたい場面では、風切り音対策として別途ウインドスクリーンやウインドジャマーの使用が推奨されます。この機能がないため、ノイズが多い環境でのクリアな音声収録には限界があります。より高度なノイズ対策を求める場合は、この機能を持つマイクを検討する必要があります。

SONY ECM-GZ1Mには、録音中の音声をリアルタイムでヘッドホンなどで確認するためのモニタリング機能は搭載されていません。そのため、録音中に音声レベルが適切か、意図しないノイズが入っていないかなどを確認するには、別途カメラのモニタリング機能や、外部レコーダーを使用する必要があります。この機能がないため、録音後の編集作業で音声レベルの調整やノイズ除去に手間がかかる可能性があります。プロフェッショナルな現場では必須とされる機能ですが、本製品では省略されています。

SONY ECM-GZ1Mには、マイク本体にカメラの操作音や設置場所からの振動を吸収するショックマウント機能は内蔵されていません。そのため、カメラを動かしたり、マイク本体に触れたりする際に発生するハンドリングノイズが音声に混入しやすい傾向があります。屋外での手持ち撮影や、カメラのズーム操作が多いシーンでは、これらの振動ノイズが目立つ可能性があります。よりクリアな音声収録のためには、別途ショックマウントアダプターの使用を検討する必要があるかもしれません。

SONY ECM-GZ1Mは、USB Type-Cケーブルを通じて外部から給電する機能は搭載されていません。電源は、マルチインターフェースシューを介して接続するカメラ本体から供給されます。このため、対応カメラとの組み合わせが必須となります。USB-C給電に対応した汎用性の高い電源供給方法を求める場合は、他の製品を検討する必要があります。カメラからの電源供給のみに限定されるため、使用できるカメラが限られる点が注意点です。