Neumann TLM 102 BK STUDIO SET

TLM 102は単一指向性のみに対応しており、指向性を切り替える機能はありません。単一指向性マイクは、マイクの正面からの音を最も良く拾い、周囲の音を遮断する特性があります。これにより、周囲のノイズを抑え、目的の音源をクリアに録音できます。ボーカル録音や楽器の収音など、特定の音源をFocusして録音したい場合に有効です。しかし、複数人での会話録音や、周囲の音も同時に録音したい場合には不向きです。

TLM 102には、ハイパスフィルター機能は搭載されていません。ハイパスフィルターは、低音域のノイズをカットし、よりクリアな音質で録音するために使用されます。ポップノイズやエアコン、空調機器のノイズなどを軽減する効果があります。もし、これらのノイズが気になる場合は、録音時にポップガードを使用したり、オーディオインターフェースやミキサーに搭載されているハイパスフィルターを使用する必要があります。

TLM 102には、PAD（アッテネーター）機能は搭載されていません。PAD機能は、大音量の音源を録音する際に、マイクの過大入力を防ぎ、音の歪みを抑えるために使用されます。ギターアンプやドラムなど、音圧の高い音源を録音する際には特に有効です。もし、これらの音源を録音する際に音割れが発生する場合は、マイクとの距離を調整したり、オーディオインターフェースやミキサーの入力レベルを調整する必要があります。

TLM 102にはショックマウントは内蔵されていません。ショックマウントは、マイクスタンドからの振動がマイクに伝わるのを防ぎ、ノイズを軽減する役割があります。特に、自宅録音など、周囲の環境音が入りやすい場所では、ショックマウントの使用を推奨します。TLM 102 Studio Setには、エラスティックサスペンションが付属しており、これをショックマウントの代わりに使用することができます。

TLM 102は、ラージダイアフラムコンデンサーカプセルを搭載しています。このカプセルは、ボーカルや楽器の音をクリアかつ自然に捉えるように設計されています。特に、中高域の再現性に優れており、ボーカルの息遣いや楽器の繊細なニュアンスまで捉えることができます。また、TLM 102は、セルフノイズが非常に低く、静かな環境での録音にも適しています。これにより、よりクリアで透明感のあるサウンドを実現することができます。

TLM 102は、XLR端子によるアナログ出力のみに対応しています。USBやAES/EBUなどのデジタル出力端子は搭載されていません。そのため、パソコンに接続して録音するためには、別途オーディオインターフェースが必要になります。オーディオインターフェースは、マイクからのアナログ信号をデジタル信号に変換し、パソコンに送る役割を果たします。また、オーディオインターフェースには、マイクプリアンプが内蔵されており、マイクからの微弱な信号を増幅する役割も担っています。