オムロン(OMRON) BY120S

停電発生時、バッテリーから電力を供給し、接続機器の動作を維持します。BY120Sは常時商用給電方式のため、通常時は商用電源から直接電力を供給し、停電時にバッテリーへ切り替えます。切り替え時間は数ミリ秒と短く、多くの機器で問題なく動作しますが、極めてシビアな電源環境を必要とする機器では注意が必要です。バッテリー運転への切り替えにより、作業中のデータ消失や機器の故障を防ぎ、安全なシャットダウンを行う時間を確保できます。

落雷時に発生する高電圧サージから接続機器を保護します。雷サージは、電源線や通信線を伝って侵入し、電子機器に深刻なダメージを与える可能性があります。BY120Sに搭載された雷サージ保護機能は、これらの過電圧を吸収し、接続機器への影響を軽減します。ただし、直撃雷など非常に大きなエネルギーを持つ雷サージに対しては、完全に保護できない場合があります。より強力な保護が必要な場合は、専用の雷サージ保護デバイスとの併用をおすすめします。

バッテリーの残量を表示し、バッテリーでのバックアップ運転可能時間を確認できます。BY120Sでは、LEDインジケーターや管理ソフトウェアを通じて、バッテリー残量を確認できます。これにより、停電発生時にどの程度の時間、機器を動作させ続けられるかを把握し、計画的なシャットダウンやデータ保存の時間を確保できます。ただし、バッテリー残量表示はあくまで目安であり、接続機器の消費電力やバッテリーの状態によって実際のバックアップ時間は変動する可能性があります。

バッテリーの劣化状況を監視し、交換時期が近づくとアラートで通知します。BY120Sは、バッテリーの自己診断機能を備えており、バッテリーの劣化状況を常に監視しています。バッテリー寿命が近づくと、LEDインジケーターや管理ソフトウェアを通じて警告を発し、適切なタイミングでのバッテリー交換を促します。バッテリーの寿命は、使用状況や環境温度によって変動しますが、一般的には3～5年程度が目安となります。定期的なバッテリー交換を行うことで、UPSの信頼性を維持し、万が一の停電に備えることができます。

電源異常発生時、接続されたPCを自動的に安全なシャットダウンを実行する機能です。BY120Sは、専用の管理ソフトウェアと連携することで、停電発生時にPCへシャットダウン指示を送信し、システムを安全に停止させることができます。これにより、作業中のデータ損失やシステムファイルの破損を防ぎ、復旧作業の手間を軽減します。ただし、自動シャットダウン機能を使用するには、PCに管理ソフトウェアをインストールし、UPSとの連携設定を行う必要があります。

入力電圧の変動を自動的に調整し、安定した電圧を接続機器に供給する機能です。BY120Sは、AVR（Automatic Voltage Regulation）機能を搭載しており、入力電圧が許容範囲を超えて変動した場合でも、自動的に電圧を調整し、安定した電力を供給します。これにより、電圧変動による機器の誤動作や故障を防ぎ、電気環境が不安定な場所でも安心して機器を使用できます。ただし、AVR機能で調整できる電圧範囲には制限があり、極端な電圧変動には対応できない場合があります。