Ebriche Mini MIDIコントローラー

本製品の25個の鍵盤と8個のトリガーパッドは、どちらも速度感知（ベロシティ対応）機能を備えています。これにより、鍵盤を叩く強さやパッドを叩く強さに応じて、音の大きさや音色に変化をつけることができます。例えば、ピアノのように優しく弾けば小さな音、強く弾けば大きな音を出すことができ、ドラムパッドでも同様に強弱を表現できます。この機能は、音楽に感情や表現力を加える上で非常に重要であり、初心者でも直感的に音楽的な演奏を楽しむことが可能です。

本製品には「オクターブダウン / オクターブアップ」ボタンが搭載されており、鍵盤の音域を簡単に上下にシフトさせることができます。25鍵という限られた鍵盤数でも、この機能を使うことで、ベースラインから高音のリードサウンドまで、より広い音域をカバーした演奏や入力が可能になります。例えば、低音域の楽器を演奏したい場合はオクターブダウン、高音域の楽器を演奏したい場合はオクターブアップと、曲のパートに合わせて柔軟に音域を切り替えられるため、コンパクトながらも幅広い音楽表現に対応できます。

本製品の仕様には、サスティンペダルを接続するための端子に関する記載がありません。サスティンペダルは、ピアノのように音を持続させる効果を得るために使用される重要な機能であり、特にピアノ演奏を模した表現や、豊かな響きを求める場合には不可欠です。この機能がないため、演奏中に音を持続させたい場合は、DAWソフトウェア側でサスティン機能を設定するか、他の方法で対応する必要があります。より本格的なピアノ演奏表現を求めるユーザーにとっては、この点が制限となる可能性があります。

本製品には「ピッチダウン / ピッチアップ」ボタンが搭載されており、音程を滑らかに変化させるピッチベンド機能を利用できます。通常、ピッチベンドホイールやジョイスティックで行われる操作をボタンで実現しており、シンセサイザーのリードサウンドに表情をつけたり、ギターのチョーキングのような効果を加えたりすることが可能です。ボタン操作のため、ホイールのような連続的な変化の微調整は難しいかもしれませんが、手軽に音程変化を加えたい場合には十分な機能を提供します。

本製品には「Mod」ボタンが搭載されており、モジュレーション機能を利用できます。モジュレーション機能は、音色にビブラートやトレモロ、フィルターの変化など、様々な効果を加えるために使用されます。通常はモジュレーションホイールやノブで操作しますが、本製品ではボタンでコントロールする形式です。これにより、シンセサイザーの音作りや、より個性的な演奏表現に活用できます。ボタン操作のため、連続的な変化の微調整は難しいかもしれませんが、オン/オフや段階的な変化を割り当てることで、表現の幅を広げることが可能です。

本製品の仕様には、鍵盤全体の音程を半音単位で上下に移動させる「トランスポーズ機能」に関する直接的な記載がありません。オクターブシフト機能は搭載されていますが、これは音域をオクターブ単位で変更するもので、半音単位のトランスポーズとは異なります。トランスポーズ機能は、演奏する曲のキーに合わせて簡単に音程を調整したい場合や、歌い手のキーに合わせたい場合などに非常に便利です。この機能がないため、DAWソフトウェア側で音源のキーを変更するなどの対応が必要になります。