ERGOMAKER ERGOMAKER デュアルモニターアーム MA12

このモニターアームは、ガススプリング昇降機能は搭載していません。モニターの高さや位置の調整は、アームの関節部分にあるネジなどを手動で緩め、位置を決めてから再度締め直す方式となります。そのため、ガススプリング式のような軽い力での無段階調整はできません。頻繁にモニターの高さを変える必要がある場合や、スムーズな昇降を求める場合は、この点が上位製品との大きな違いとなります。設置後に一度位置を決めてしまえば問題ありませんが、作業中に細かく調整したい場合には、手間がかかることを理解しておく必要があります。

アームの構造内にケーブルを収納できるケーブル管理システムが搭載されています。これにより、モニターから伸びる複数のケーブルをアームに沿ってスマートにまとめることができ、デスク周りの配線をすっきりと整理できます。見た目が美しくなるだけでなく、ケーブルの絡まりや引っかかりを防ぎ、掃除もしやすくなります。この機能は、デスクスペースを有効活用し、整理された作業環境を維持するために非常に重要です。多くのモニターアームに搭載されている基本的な機能ですが、この製品でも実用的に機能します。

このモニターアームは、VESAマウント部分で360°の回転が可能です。これにより、モニターを水平な横向き（ランドスケープ）表示から、垂直な縦向き（ポートレート）表示へと簡単に切り替えることができます。プログラミング、コーディング、縦長の文書作成、ウェブサイトの閲覧など、コンテンツに合わせて表示方向を最適化することで、作業効率や視認性を向上させることが可能です。この機能は、デュアルモニター構成でも片方のモニターだけを縦置きにするなど、柔軟な使い方ができます。

モニター取り付け用のVESAブラケットプレートは取り外し可能（クイックリリース機能）となっており、モニター本体をアームから工具なしで簡単に着脱できます。これにより、モニターの交換や、アームから一時的にモニターを取り外したい場合に、ネジを締めたり緩めたりする手間が省け、作業効率が大幅に向上します。初めてモニターアームを設置する方や、モニターのメンテナンスを頻繁に行う方にとって、非常に便利な機能と言えます。

このモニターアームのクランプ部分には、デスクの天板を傷や凹みから保護するための専用のパッドやクッション材に関する記載がありません。そのため、設置時にデスク表面への傷つきのリスクが考えられます。特に、木製や塗装面のデリケートなデスクを使用する場合は、設置前にクランプ部分に布などを挟むなどの対策を講じることをお勧めします。最上位製品では通常、この保護機能が搭載されていますが、本製品では別途注意が必要です。

このモニターアームには、調整に必要な六角レンチなどの工具をアーム本体に収納する専用の機能は搭載されていません。工具は別途保管する必要があります。モニターアームの設置後は、頻繁に工具を使用する機会は少ないかもしれませんが、紛失には注意が必要です。工具収納機能があると、必要な時にすぐに取り出せて便利ですが、この製品ではその機能はありません。