ソニー(SONY) ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン WH-CH720N

WH-CH720Nは、統合プロセッサーV1を搭載し、ノイズキャンセリング機能を実現しています。上位機種の1000Xシリーズと同様の技術を採用しており、特に高音域でのノイズキャンセリング性能が向上しています。しかし、1000Xシリーズと比較すると、ノイズキャンセリングの強度や対応周波数帯域は限定的です。例えば、電車の走行音やカフェの騒音など、比較的大きな音に対しては効果を発揮しますが、人の話し声やキーボードの打鍵音など、高周波のノイズに対しては効果が弱まります。また、アダプティブサウンドコントロールには対応していないため、環境に応じて自動でノイズキャンセリングの強度を調整する機能はありません。ノイズキャンセリング効果を最大限に引き出すためには、イヤーパッドが耳に密着するように装着する必要があります。メガネをかけている場合は、テンプルの太さによっては隙間ができ、ノイズキャンセリング効果が低下する可能性があります。より静かな環境を求める場合は、上位機種の1000Xシリーズを検討する必要があります。

WH-CH720Nにはタッチ操作機能は搭載されていません。物理ボタンでの操作となります。音量調整、再生/停止、曲送り/曲戻し、通話応答などの操作は、すべてハウジング下部に配置されたボタンで行います。タッチ操作に慣れているユーザーにとっては、操作性の面でやや不便に感じるかもしれません。特に、手袋を着用している場合や、手が濡れている場合は、ボタン操作がしにくいことがあります。しかし、物理ボタンは誤操作が少なく、確実な操作ができるというメリットもあります。上位機種の1000Xシリーズはタッチ操作に対応していますが、誤操作が発生しやすいというデメリットもあります。どちらの操作方法が自分に合っているか、実際に試してみることをおすすめします。また、専用アプリ「Headphones Connect」を使用することで、ボタンの割り当てをカスタマイズすることができます。

WH-CH720Nには装着検出機能は搭載されていません。ヘッドホンを外しても音楽は自動的に一時停止しません。音楽を一時停止する場合は、物理ボタンを押す必要があります。上位機種の1000Xシリーズには装着検出機能が搭載されており、ヘッドホンを外すと自動的に音楽が一時停止し、再度装着すると音楽が再開されます。この機能は、ヘッドホンを頻繁に着脱するユーザーにとっては非常に便利です。例えば、会話をする際や、アナウンスを聞く際などに、ヘッドホンを外すだけで自動的に音楽が止まるため、操作の手間が省けます。WH-CH720Nには装着検出機能はありませんが、バッテリーの節約のために、使用しないときは電源を切ることをおすすめします。また、専用アプリ「Headphones Connect」を使用することで、一定時間操作がない場合に自動的に電源が切れるように設定することができます。

WH-CH720Nは、アンビエントサウンド（外音取り込み）モードを搭載しています。この機能を使用すると、ヘッドホンを装着したまま周囲の音を聞き取ることができます。音楽を聴きながらでも、アナウンスや周囲の人の声を聞き取れるため、安全に配慮しながら音楽を楽しめます。例えば、駅のホームで電車を待っているときや、コンビニで買い物をするときなどに便利です。上位機種の1000Xシリーズと比較すると、外音取り込みの自然さやクリアさはやや劣ります。WH-CH720Nの外音取り込みは、あくまで周囲の音を聞こえるようにする程度であり、より自然な音を求める場合は、1000Xシリーズを検討する必要があります。また、「ボイスフォーカス」機能をONにすることで、周囲のノイズを抑えつつ人の声を取り込むことができます。この機能は、特にテレワークやオンライン会議などで役立ちます。

WH-CH720Nは、マルチポイント接続に対応しています。2台の機器と同時に接続し、それぞれで通話も音楽も受信できます。例えば、スマートフォンで音楽を聴きながら、パソコンからの着信に応答することができます。機器を切り替える手間が省けるため、仕事とプライベートで複数の機器を使う場合に非常に便利です。マルチポイント接続の設定は、専用アプリ「Headphones Connect」で行います。アプリを使用することで、接続する機器を選択したり、接続の優先順位を設定したりすることができます。ただし、マルチポイント接続を使用すると、バッテリーの消費が早くなることがあります。バッテリー残量が少ない場合は、マルチポイント接続をOFFにすることをおすすめします。

WH-CH720Nには折りたたみ機能は搭載されていません。イヤーカップを内側に回転させることはできますが、コンパクトに折りたたむことはできません。持ち運びの際は、ある程度のスペースが必要となります。上位機種の1000Xシリーズは折りたたみ機能に対応しており、コンパクトに収納することができます。頻繁に持ち運びをするユーザーにとっては、折りたたみ機能は非常に重要な要素となります。WH-CH720Nには専用のキャリングケースは付属していないため、別途購入する必要があります。キャリングケースを使用することで、ヘッドホンを傷や衝撃から守ることができます。また、ヘッドバンドを保護するために、ヘッドバンドカバーを使用することもおすすめです。