TDW ボイスレコーダー ZD70

TDW ZD70は、音声検知によって自動で録音を開始・停止するVOR機能を搭載しています。この機能を使うことで、無音状態が続いた際には自動的に録音が一時停止され、音声が検出されると再び録音が開始されます。これにより、長時間の会議や講義などでも無音部分を気にせず録音でき、後から聞き返す際に無駄な部分を省いて効率的に内容を確認できます。録音時間の節約やメモリ容量の有効活用にも繋がる便利な機能です。

本製品には「マイクノイズキャンセル」機能が搭載されており、これが低周波ノイズを軽減するローカットフィルターとして機能します。会議室のエアコン音や換気扇の音、屋外での軽い風切り音など、録音時に入り込みやすい環境ノイズを抑制し、人の声などの主要な音声をよりクリアに捉えることができます。ノイズが多い環境での録音において、不要な音を低減することで、再生時の聞き取りやすさや、後々の文字起こし作業の効率を向上させることが期待できます。

TDW ZD70は、録音した音声ファイルの再生速度を調整する機能を備えています。具体的には、通常の速度から遅くしたり速くしたり（-7倍速から+7倍速の間で調整可能）することができます。この機能は、議事録作成で聞き取りにくい部分をじっくり確認したい場合や、語学学習でスクリプトを見ながらネイティブの音声を高速で聞く練習をしたい場合などに非常に役立ちます。自分の理解度や目的に合わせて再生スピードを柔軟に変えられるため、学習効率や作業効率を高めるのに貢献します。

本製品の仕様には、録音中に特定の箇所に目印をつけ、後からその箇所に簡単にジャンプできるマーカー機能に関する記載が見当たりません。そのため、会議中の重要な決定事項やインタビューでのキーワードなど、聞き返したいポイントに手動でマークを付けておくことはできないと考えられます。長時間の録音データの中から特定の情報を見つけ出す際には、頭出しや早送り、巻き戻しを駆使して探す必要があるため、この点が頻繁に重要なポイントを記録したいユーザーにとっては不便に感じる可能性があります。

本製品の仕様には、録音する環境（会議、講義、音楽など）に合わせて最適な録音設定（マイク感度やノイズリダクションの強さなど）を自動で適用するシーンセレクト機能に関する明確な記載が見当たりません。録音設定は手動で調整する必要があると考えられます。様々な環境で最適な音質で録音するためには、ある程度ボイスレコーダーの設定に関する知識が必要になる可能性がありますが、基本的な設定項目はシンプルで、初心者でも主要な用途であれば問題なく使用できるでしょう。

TDW ZD70は、本体内蔵メモリに加えて、microSDカードスロットを搭載しており、最大128GBまでのSDカードを追加で使用することが可能です。これにより、内蔵メモリだけでは容量が不足する場合でも、安価に入手できるmicroSDカードを挿入することで、録音可能な時間を大幅に増やすことができます。高音質での長時間の連続録音や、大量の録音ファイルを長期間保存しておきたい場合に非常に便利な機能です。付属の128GB SDカードを使用すれば、購入後すぐに大容量での記録を開始できます。