ElectroCookie エレクトロクッキー PCIe to M.2 NVMe SSD HATボード for Raspberry Pi 5 (ECR5_SSDS)

本ボードはRaspberry Pi 5に接続したNVMe SSDからのOS起動に対応しています。Raspberry Pi 5自体の機能を利用するため、Pi 5の設定を変更することで、SDカードを使わずにNVMe SSDから直接システムを立ち上げることが可能です。これにより、SDカードよりも高速かつ耐久性の高い起動ドライブ環境を構築できます。特に、OSの起動時間短縮や、システム全体の応答性向上に貢献します。

本ボード自体には、積極的にSSDを冷却するためのヒートシンクやファンなどの機構は搭載されていません。製品情報には2230 SSD用の銅製支柱ホルダーの記載がありますが、これは主に物理的な固定に関するものです。高性能なNVMe SSDは発熱しやすいため、特に高負荷時にはSSDの温度が上昇し、性能が低下する可能性があります。長時間の安定動作を求める場合や、発熱しやすいSSDを使用する場合は、別途適切な冷却対策（ヒートシンクやファンなど）を検討する必要があります。

本ボードに関する製品情報やスペックには、NVMe SSDへのアクセス状態を示すLEDインジケーターに関する記載がありません。この機能がない場合、SSDが正常に動作しているか、データの読み書きが行われているかをボード上のランプで視覚的に確認することはできません。システムがフリーズしたように見える場合などに、ストレージの動作状況を素早く判断するための手がかりがないため、トラブルシューティングの際にやや不便を感じる可能性があります。

本ボードに関する製品情報やスペックには、ボードへの電源供給状態を示すLEDインジケーターに関する記載がありません。この機能がない場合、ボードがRaspberry Pi 5から正常に電力を受け取っているかをボード上のランプで確認することができません。ボードを取り付けた後にPi 5が起動しないなどの問題が発生した場合に、電源関連の問題か、ボード自体の問題か、あるいはPi 5本体の問題かといった原因の切り分けがしにくくなる可能性があります。

本ボードに関する製品情報やスペックには、過電流保護機能に関する明確な記載がありません。一般的に、電子基板には異常な電流から回路を保護するための機能が搭載されていることが望ましいですが、本製品にその機能が組み込まれているか不明です。過電流保護がない場合、接続したNVMe SSDやケーブルに異常があった場合に、ボードやRaspberry Pi 5本体が損傷するリスクが理論上高まります。安心して様々な機器を接続する上では、保護機能の有無は重要な要素となり得ます。