カンビ式 防水カメラケース 24L

庫内の現在の湿度をデジタル表示する機能は搭載されていません。そのため、カメラやレンズにとって最適な湿度（一般的に40〜50%RH）が保たれているかを正確に把握するには、別途湿度計を用意する必要があります。この製品は、電子吸湿カードが湿度を一定に保つよう機能しますが、その効果をリアルタイムで確認できないため、湿度管理にシビアな方は注意が必要です。基本的な湿気対策としては機能しますが、精密な環境管理には向きません。

この製品には、庫内の湿度を任意の値に手動で設定する機能はありません。内蔵の電子吸湿カードが、ある程度自動的に湿度を調整しますが、ユーザーが特定の湿度レベル（例：レンズの種類に合わせて35%RHに設定するなど）を細かく指定することはできません。そのため、より高度な湿度管理や、特定の機材に合わせた最適な環境設定を行いたい場合には、この機能がないことが制約となる可能性があります。

庫内を明るく照らすLED照明機能は搭載されていません。そのため、夜間や暗い場所で機材の出し入れや確認を行う際には、外部の照明を利用する必要があります。特に、多くの機材を収納している場合や、細かい作業を行う際には、照明がないと不便を感じるかもしれません。上位機種では標準装備されていることが多い機能ですが、この製品ではコストを抑えるために省略されていると考えられます。

庫内の湿度が設定された安全範囲を超えた場合に、アラーム音やランプで異常を知らせる機能は搭載されていません。そのため、万が一除湿機能に問題が発生したり、外部からの湿気が急激に侵入したりしても、ユーザーがすぐに異常に気づくことができません。大切なカメラやレンズをカビや劣化から守るためには、定期的な目視確認が不可欠です。この機能がないことは、特に湿度の高い環境下での使用において、注意が必要な点です。

この製品は、乾燥剤の交換が不要な電子吸湿カードを採用しており、メンテナンスの手間が少ない点が特徴です。しかし、完全にメンテナンスフリーというわけではありません。電子吸湿カードは、定期的に再生（例：電源に接続して乾燥させるなど）することで性能を維持する必要があります。そのため、上位機種のような自動で湿度を管理し続けるタイプとは異なり、ユーザーによる一定の管理が求められます。それでも、従来の乾燥剤交換の手間を省けるのは大きなメリットです。

この製品の扉には、紫外線をカットする特殊なガラスは使用されていません。そのため、直射日光が当たる場所や、強い照明の近くに設置すると、紫外線によってカメラ本体やレンズのゴム部品などが劣化する可能性があります。大切な機材を長期間保管するためには、直射日光の当たらない、温度変化の少ない安定した場所に設置することが強く推奨されます。UVカット機能がない点は、設置場所の選定において考慮すべき点です。