太洋電機産業(goot) ケーブルストリッパー YS-101

本製品は、丸型ケーブルの外径φ8mmから28mmに対応していますが、ワイヤー径を自動的に判別して最適な力で被覆を剥くような自動調整機能はありません。ユーザーがケーブルをセットし、本体を回転させることで被覆に切り込みを入れます。そのため、ケーブル径に合わせた微妙な力加減や回転のコツが必要になる場合があります。様々な太さのケーブルを扱う際に、工具側で自動で調整してくれる機能はありませんのでご注意ください。シンプルで手動の操作を前提とした設計です。

被覆を剥く長さを一定に設定するためのストッパーや目盛りのような機能は搭載されていません。ケーブルの被覆に刃で切り込みを入れる位置は、手動で調整する必要があります。そのため、複数の電線を全く同じ長さに剥きたい場合など、精密なストリップ長が必要な作業には不向きです。作業内容に応じて、手動で位置決めを行い、必要な長さを剥くことになります。一定長のストリップを繰り返す作業が多い場合は、別の機能を持ったモデルを検討した方が良いでしょう。

本製品はケーブルの被覆を剥くことに特化した単機能のワイヤーストリッパーであり、電線に端子を取り付けて圧着する機能は搭載されていません。圧着作業を行う場合は、別途専用の圧着工具を用意する必要があります。ストリップ作業と圧着作業を一つの工具で完結させたい方には適していません。シンプルな構造にすることで、丸型ケーブルの被覆剥きという基本機能に絞り込み、本体のコンパクト化や低価格化を実現しています。

電線を必要な長さに切断するためのカッター機能は搭載されていません。本製品はあくまでケーブルの外装被覆を剥くための工具です。電線を切る作業が必要な場合は、別途ニッパーや電工ナイフなどの切断工具を使用する必要があります。ワイヤーストリッパーとしての刃は被覆をカットするためのものですので、電線そのものを切断する用途には使用できません。切断とストリップを一つの工具で済ませたい場合は、複合機能を持つモデルを検討してください。

使用しない時に本体や刃部を固定しておくためのロック機構は搭載されていません。構造上、刃が大きく露出する設計ではありませんが、ツールボックスなどに入れて持ち運ぶ際や保管時に、意図せず刃に触れる可能性はゼロではありません。特に可動部があるわけではないので、ロックの必要性は低いかもしれませんが、完全に固定できる機能はありません。安全に持ち運びや保管をする際は、他の工具との接触に注意が必要です。

被覆を剥がした際に発生するくずを自動的に収集する機構は搭載されていません。剥がした被覆片はそのまま作業場所に落ちます。そのため、作業後は床や周囲に飛び散った被覆くずを清掃する必要があります。特に屋内での作業や、細かい部品が多い場所での作業時には、作業場所が汚れないように注意が必要です。シンプル構造のため、こうした付加機能は省略されています。

本製品の刃は交換が可能です。替刃は本体に内蔵されており、切れ味が悪くなった際に新しい刃に交換することで、工具の性能を維持できます。替刃式であるため、本体ごと買い替える必要がなく、ランニングコストを抑えることができます。替刃の交換方法については、取扱説明書を確認する必要がありますが、比較的手軽に交換できる設計となっています。これにより、長く使い続けることが可能です。