ottostyle.jp ワインセラー セパレート2段式

本モデルには、庫内の湿度を自動または手動で調整する機能は搭載されていません。加湿機能や保湿ユニットなどが無いため、コルクの乾燥を防ぎ、ワインの酸化リスクを低減する湿度管理を行うには、別途、庫内に湿度計を設置して状態を確認したり、水を入れた容器を置くなどの対策を手動で行う必要があります。乾燥しやすい日本の室内環境では、特に長期保管において湿度不足が懸念されるため、注意が必要です。

本モデルは上下2段に分かれており、それぞれ独立した温度設定が可能です。上段は12℃～18℃、下段は8℃～18℃の範囲で設定できます。これにより、赤ワインと白ワインなど、異なる適温のワインを同時に保管できるというメリットがあります。ただし、設定できる温度範囲は比較的狭く、またペルチェ方式であるため設定温度の維持精度には限界があります。しかし、この価格帯で2温度帯設定が可能な点は評価できます。

コンプレッサー式セラーのような積極的に振動を抑制するための防振構造については、特に明記されていません。ただし、本モデルはペルチェ方式を採用しているため、冷却ファンなどの作動音はありますが、コンプレッサー式の冷却システムに比べて発生する振動自体が非常に少ないという特性があります。そのため、コンプレッサー式のような本格的な振動抑制対策は不要であるとも言えますが、外部からの振動に対する対策は特にされていないと考えられます。

商品情報からは、庫内温度が設定範囲を外れた場合や、ドアが開けっ放しになっている場合などに、アラームや表示で異常を知らせる機能についての記載はありません。そのため、温度異常が発生した場合にすぐに気づくことが難しく、大切なワインの品質劣化リスクを見落としてしまう可能性があります。定期的に庫内温度を目視で確認するなど、手動での管理が必要になります。温度管理の信頼性を重視する方には、この機能がない点はデメリットとなります。

扉のガラスには紫外線（UV）カット加工が施されています。ワインは紫外線によって劣化するため、特にガラス扉のセラーではこの機能が重要です。本モデルはUVカットガラスを採用することで、ワインを光によるダメージから保護し、品質の維持をサポートします。また、ペアガラス（二重ガラス）構造になっているため、断熱性も向上しており、庫内温度の安定にも貢献しています。この価格帯でUVカット機能がある点は評価できます。

庫内の匂いを吸着・分解するような脱臭機能については、商品情報に記載がありません。そのため、庫内にカビ臭や外部からの匂いがこもり、ワインに移ってしまうリスクが考えられます。定期的に庫内を清掃したり、脱臭剤を設置するなどの対策を手動で行う必要があるかもしれません。ワインは匂いを吸収しやすいため、特に様々なものを近くに置く可能性がある場合は、この機能がない点に注意が必要です。