ソニー(SONY) ICD-LX31

本製品のバッテリー駆動時間に関する具体的な数値は提供されていませんが、レビューでは電池の消耗が早いという指摘があります。単5形電池を使用するため、長時間の連続録音には予備電池の携帯や、別売りのACアダプターの使用が推奨されます。最新のボイスレコーダーと比較すると、バッテリー性能は劣る可能性があります。頻繁に使用する場合は、充電環境の確保が重要になります。

内蔵メモリは8GBで、MP3形式（192kbps）で約120時間の録音が可能とされていますが、これはあくまで目安です。付属のSDカードも8GBなので、長時間の録音や高音質での録音をしたい場合は容量不足を感じる可能性があります。SDHCカードに対応しているため、容量の大きいSDカードに交換することで拡張は可能ですが、最新のSDXC規格には対応していません。データの管理やバックアップには、こまめな移行が必要です。

本製品には、AIを活用した高度なノイズリダクション機能や、特定の音源を強調するような機能は搭載されていません。内蔵ステレオマイクはクリアな音声を捉えますが、周囲の雑音（エアコン音、人の話し声など）を積極的に除去する能力は限定的です。そのため、静かな室内での録音に適しており、騒がしい場所での使用では聞き取りにくい部分が出てくる可能性があります。録音シーンに合わせた自動調整機能もありません。

録音・再生形式はMP3のみに対応しており、高音質フォーマット（WAV、FLACなど）はサポートしていません。外部接続は、おそらくUSB経由でのデータ転送が主となりますが、Wi-FiやBluetoothといった無線機能は搭載されていません。そのため、PCへのデータ移行は有線接続が必要となり、スマートフォンとの連携などもできません。SDHCカードまでの対応となり、最新規格のSDXCカードは利用できない可能性があります。

販売価格が59,800円と非常に高価ですが、本製品はMP3録音のみに対応した基本的な機能のボイスレコーダーです。AI機能や高音質録音、高度なノイズリダクションといった最新機能は一切搭載していません。同価格帯やそれ以下の価格で、より多機能で高性能なボイスレコーダーが多数存在することを考えると、コストパフォーマンスは著しく低いと言わざるを得ません。生産完了品であることも考慮すると、価格設定は妥当ではありません。