Roland AIRA SYSTEM-1M PLUG OUT Synthesizer

本製品は鍵盤を持たないモジュールタイプのため、本体にベロシティ機能は搭載されていません。しかし、外部のMIDIキーボードやコントローラーを接続することで、ベロシティ情報を受け取り、音の強弱を表現することが可能です。これは、モジュラーシンセサイザーとしての設計思想に基づいたものであり、ユーザーの既存の演奏環境に合わせて柔軟に対応できる利点があります。

本製品は鍵盤を持たないモジュールタイプのため、ピッチベンドホイールやモジュレーションホイールといった物理的なホイールは搭載されていません。これらの機能は、外部のMIDIコントローラーやキーボードからMIDI信号として入力することで利用できます。モジュラーシンセの特性上、CV/GATE端子を通じて他のモジュールからモジュレーション信号を受け取ることで、より複雑な音色変化を実現することも可能です。

本製品はプラグアウト機能を備えており、複数のオシレーター部やモジュレーション機能を組み合わせることで、音色を重ねて厚みのあるサウンドを作り出すことが可能です。明示的な「レイヤー機能」という名称の記載はありませんが、シンセサイザーとしての基本的な音作りにおいて、複数の要素を組み合わせて複雑な音色を構築できるため、実質的にレイヤーに近い表現が可能です。プラグアウトによって異なるシンセの音源を切り替えることもできます。

商品情報には、本製品に内蔵のシーケンサー機能に関する記載がありません。そのため、単体で音のパターンを記録・再生する機能は持たないと考えられます。本機は、外部のMIDIシーケンサーやDAW、またはユーロラックシステム内のシーケンサーモジュールと連携することで、その真価を発揮します。これにより、ユーザーは自身の好みに合わせたシーケンス環境を構築できる柔軟性があります。

本製品には、ディレイ、リバーブ、クラッシャーといった強力なエフェクトが内蔵されています。これらのエフェクトは、音作りの最終段階でサウンドに空間的な広がりや質感の変化を与えるために非常に重要です。特に、ディレイとLFOがテンポ同期に対応しているため、楽曲のテンポに合わせてエフェクトの揺れや残響を正確にコントロールでき、よりプロフェッショナルなサウンドメイクが可能です。

本製品は24-bit/96kHzオーディオとMIDIインターフェース機能を搭載しており、USBケーブル一本でパソコンと接続し、MIDI信号の送受信が可能です。これにより、DAW（デジタルオーディオワークステーション）ソフトウェアと連携して、シンセサイザーの音色を録音したり、ソフトウェア上の音源を本機で演奏したりすることができます。音楽制作のワークフローにおいて、高い利便性と拡張性を提供し、現代のスタジオ環境に不可欠な機能と言えます。