クニペックス KNIPEX 汎用ケーブルストリッパー 1695-01SB

本製品は、丸型ケーブル、データケーブル、同軸ケーブルなど、様々な種類のケーブルに対応していますが、挿入したケーブルの径を自動で判断してストリップする機能はありません。対応するケーブルの種類やサイズごとに、本体の異なる開口部や刃を使用する必要があります。これにより、各ケーブルタイプに特化した正確なストリップが可能ですが、広範囲な径に全自動で対応する汎用ストリッパーとは操作感が異なります。使用するケーブルに合わせて適切な位置を選ぶ必要があります。

本体内部には、特定の種類のケーブル（単芯導線、同軸ケーブルなど）をストリップする際の長さの目安となるマーキングや目盛りが付いています。これにより、繰り返し同じ長さで正確に被覆を剥くことが可能です。特に端子処理などで一定の剥き長さが必要な場合に便利で、作業の均一性を高め、見た目もきれいに仕上げることができます。厳密なストッパーによる固定ではありませんが、十分なガイド機能として機能します。

本製品はケーブルの被覆剥きに特化したツールであり、電線に端子を取り付けて圧着する機能は搭載していません。圧着作業を行う際は、別途専用の圧着工具を用意して使用する必要があります。被覆剥き作業に特化することで、本体をコンパクトに保ちつつ、多様なケーブルタイプへの対応力を高めています。多機能を求める場合は、他のモデルを検討する必要があるでしょう。

電線を必要な長さに切断するためのカッター機能は本製品には備わっていません。ケーブルの切断を行う場合は、ニッパーや電工ナイフなど、別途専用の切断工具を使用する必要があります。これにより、ストリップ用の刃が切断によって劣化するのを防ぎ、被覆剥き性能の維持に特化しています。一本で切断から剥きまでを済ませたい方には不向きです。

使用しない時や持ち運び・保管時に、工具のハンドルを閉じた状態で固定するためのロック機能が付いています。これにより、不意に刃が開いてしまうことによる怪我を防ぎ、安全に取り扱うことができます。また、ハンドルが閉じることでコンパクトになり、工具箱や腰袋にすっきりと収まります。軽量設計と相まって、携帯性を高める重要な機能です。

被覆を剥いた際に発生するケーブルの切れ端を自動的に収集する機構は搭載されていません。作業時には被覆くずが作業場所周辺に飛び散る可能性があります。そのため、作業後は都度清掃を行う必要があります。複雑な機構を省くことで、本体の小型・軽量化に貢献していると考えられます。