Elgato Elgato Game Capture HD60 S 外付けキャプチャカード

本製品はHDMIパススルー機能に対応しています。これにより、キャプチャーデバイスを経由してもゲーム画面をモニターに遅延なく表示できます。アクションゲームやFPSなど、リアルタイム性が重要なゲームをプレイする際に、操作と画面表示のズレを感じることなく快適にプレイを続けながら、同時にPCへ映像を取り込むことができます。特にキャプチャ画面自体はPC処理の遅延があるため、ゲームプレイはパススルー先のモニターで行うのが一般的です。この機能があることで、ゲームプレイの快適性を損なわずに高画質での録画や配信が可能になります。

本製品はHDMI入力に特化しており、コンポジット端子やコンポーネント端子などのアナログ入力には対応していません。そのため、スーパーファミコンやニンテンドー64、PlayStation 2といったHDMI出力を持たない旧世代ゲーム機や、古いビデオカメラ（D端子やS端子出力など）の映像を直接取り込むことはできません。もしこれらの機器の映像をキャプチャしたい場合は、別途、アナログ信号をHDMI信号に変換するコンバーターを用意する必要があります。

本製品の本体には、録画の開始や停止を直接操作できる物理的なボタンは搭載されていません。録画操作は、PCにインストールした専用のElgato Game Capture HDソフトウェア、またはOBS Studioなどの連携可能な配信・録画ソフトウェア上で行う必要があります。本体に録画ボタンがないため、PCから離れた場所での操作や、ソフトウェアを起動していない状態での手軽な録画開始はできません。しかし、ソフトウェア操作に慣れていれば特に問題なく使用できます。

本製品の本体には、マイクを直接接続するための専用入力端子（例：3.5mmステレオミニジャックやXLR端子）は搭載されていません。ゲーム実況などで自分の声を同時に録音したい場合は、キャプチャーボード本体ではなく、別途マイクをPCに直接接続するか、オーディオインターフェースを介してPCに入力する必要があります。その後、PC上のキャプチャー・配信ソフトウェア（Elgato Game Capture HDやOBSなど）の機能を使って、ゲーム音声とマイク音声をミキシングして録画・配信することになります。

本製品は最大1080p（1920x1080ピクセル）解像度、60フレーム/秒でのキャプチャに対応しています。基本的な性能としてはこの「1080p60fps」が中心となりますが、付属のソフトウェアや連携可能な配信・録画ソフトウェア（OBSなど）の設定により、720pなどのより低い解像度を選択してキャプチャすることも可能です。これにより、録画ファイルのサイズを抑えたい場合や、PCのスペックに合わせて負荷を調整したい場合に柔軟に対応できます。ただし、物理的な性能として4Kなど1080pを超える高解像度でのキャプチャはできません。

本製品は、Elgatoが提供する専用キャプチャー・配信ソフトウェア「Elgato Game Capture HD」と強力に連携します。この専用ソフトを使うことで、直感的な操作で録画やライブ配信、簡単な編集が行えるだけでなく、特に特徴的な機能として「Flashback録画」が利用できます。これは、常に映像を一時的にバッファリングしておき、録画ボタンを押し忘れても最大2時間前まで遡って録画を開始できる便利な機能です。また、OBS StudioやXSplitといったサードパーティ製の主要な配信・録画ソフトウェアにも対応しており、既に使い慣れている環境に組み込むことも可能です。ただし、一部のユーザー環境ではOBSとの相性問題が報告されています。