ルフィエール C55SL ワイン短期保存向きワインセラー

本モデルには、ワイン保管に重要な湿度を自動的に調整する機能は搭載されていません。底部に水皿などの加湿機構があるかどうかも明記されておらず、スタッフレビューでは『湿度はキープできません』との記載があります。コルクの乾燥はワインの酸化に繋がるため、長期保管には不安が残ります。特に乾燥しやすい環境では、別途湿度管理対策が必要です。短期保管であれば大きな問題にならない場合もありますが、品質を維持するには注意が必要です。

このモデルは庫内全体が一つの温度帯となる単温度帯セラーです。赤ワイン、白ワイン、スパークリングワインなど、それぞれ最適な保管温度が異なる種類のワインを同時に保管し分ける機能はありません。例えば、赤ワイン用に15℃、白ワイン用に8℃といった設定はできません。特定の種類のワインをまとめて保管する場合や、飲み頃温度に近い設定で短期保管する場合に適しています。多様な温度でワインを保管したい方には不向きです。

コンプレッサー式セラーは運転時に振動が発生しやすいのが一般的ですが、本モデルに関するスタッフレビューには『音はかなり静か（鳴ってるのかわからないレベル）』という肯定的な意見があり、ある程度の防振対策が施されていると推測されます。ワインは振動に弱く、振動が続くと成分が不安定になったり、酒石が発生しやすくなったりする可能性があります。完全に無音・無振動ではありませんが、コンプレッサー式としては比較的振動が抑えられている可能性があります。

製品情報に、庫内温度が設定範囲から外れた場合やドアが開けっ放しになっている場合などに、音や表示で異常を知らせる温度異常通知機能に関する記載はありません。万が一、セラーの故障や環境変化によって庫内温度が大きく変動しても、すぐに気づくことが難しい可能性があります。大切なワインの品質劣化を防ぐためには、日頃から庫内温度をこまめに確認するなど、ユーザー自身による管理が必要です。

扉はガラス製ですが、製品情報に紫外線（UV）カット加工が施されているという記載はありません。紫外線はワインの色や風味を劣化させる原因となるため、特に窓際など直射日光が当たる可能性のある場所や、強い照明がある場所への設置は避ける必要があります。光によるワインの劣化を防ぐためには、設置場所を考慮するか、別途遮光対策を行うことが推奨されます。上位機種によく見られる機能です。

製品情報に、庫内の匂いを循環・脱臭する機能に関する記載はありません。ワインは匂いを吸収しやすいため、セラー内に他の食品やカビなどの匂いがこもると、ワインに移ってしまう可能性があります。定期的な庫内の清掃や換気を行うなど、ユーザー自身で衛生管理に注意を払う必要があります。脱臭機能は、ワイン本来の香りを守る上で有効な機能です。