PlusQ(プラスキュー) ワインセラー 24本収納 BWC-024P

本モデルは湿度調整機能を持っていません。上位のコンプレッサー式モデルには保湿ユニットが付属しているものがありますが、ペルチェ式である本製品には搭載されていません。そのため、特に乾燥しやすい日本の室内環境では、コルクが乾燥しやすく、ワインの酸化リスクが高まる可能性があります。長期にわたってワインを保管する際や、高価なワインを保管する際には、別途湿度対策を検討する必要があります。簡易的な対策としては、庫内に濡らしたタオルなどを置く方法がありますが、効果は限定的です。

このモデルは庫内を上下2つの温度帯に分けて設定できる機能を搭載しています。これにより、例えば上段を赤ワインの飲み頃温度（15～18℃）、下段を白ワインやスパークリングワインの飲み頃温度（5～10℃）に設定するなど、異なる種類のワインを最適なサービス温度で保管できます。長期保管には温度安定性が重要ですが、飲み頃温度で保管したいワインが多い場合には便利な機能です。ただし、ペルチェ式の特性上、設定温度と実際の庫内温度には周囲温度によって差が生じやすく、また急な温度変化には対応しにくい場合があります。

ペルチェ式の冷却方式は、コンプレッサー式に比べて構造的に振動が少ないのが特徴です。本モデルも静音設計と振動抑制に配慮しており、運転中の振動は比較的少ないとされています。ワインは振動に弱く、長期的な振動は熟成に影響を与える可能性があるため、振動が少ない環境での保管が望ましいです。ただし、設置場所の床が不安定であったり、近くで頻繁に大きな振動が発生したりする場合は、その影響を受ける可能性があります。一般的な使用環境であれば、振動によるワインへの影響は少ないと考えられます。

本モデルに温度異常を知らせるアラームや通知機能は搭載されていません。庫内温度が設定温度から大きく外れた場合や、ドアが完全に閉まっていない場合でも、使用者自身で気づく必要があります。ワインの品質は温度管理に大きく依存するため、特に高価なワインや長期保管しているワインがある場合は、定期的に庫内温度やセラーの状態を目視で確認することが推奨されます。上位モデルに搭載されている温度異常通知機能は、こうしたトラブルの早期発見に役立つため、その点では機能的な制限と言えます。

本モデルのガラス扉にはUVカット加工は施されていません。紫外線はワインの色や風味を劣化させる原因となるため、ガラス扉の場合はUVカット機能があると安心です。この機能がないため、直射日光が当たる場所や、強い照明の近くに設置すると、ワインが光によるダメージを受けるリスクが高まります。設置場所を選ぶ際には、光の影響を避けることができる場所を選ぶことが非常に重要になります。窓際などへの設置は避け、暗い場所に置くなどの工夫が必要です。

本モデルに庫内の脱臭機能は搭載されていません。ワインは周囲の匂いを吸収しやすい性質があるため、セラー内に食品や他の強い匂いがある場合、ワインの風味に影響を与える可能性があります。庫内を清潔に保ち、強い匂いを発するものを近くに置かないように注意する必要があります。定期的に庫内を清掃し、換気を行うことが推奨されます。上位モデルに搭載されている脱臭機能は、庫内環境を良好に保つ上で有効ですが、本モデルでは手動での管理が必要です。