Lefier LW-S12 ワインセラー

本モデルには庫内の湿度を自動で調整する機能はありません。スタッフレビューでも「湿度はキープできません」との報告があります。ワインの長期保管においてはコルクの乾燥を防ぐために適切な湿度（60〜80%）の維持が重要ですが、本製品ではそれが難しいため、コルクが乾燥して縮み、ワインが酸化するリスクが高まります。湿度管理を重視する場合は、加湿器を併用するなど対策が必要ですが、基本的には短期保管向きと言えます。

本モデルは庫内全体を一つの温度に保つ単温度帯設計です。複数の異なる温度を設定できる多温度帯機能は搭載していません。そのため、赤ワイン、白ワイン、スパークリングワインなど、それぞれ最適な保管温度が大きく異なる種類のワインを同時に最適な状態で保管することは難しいです。様々な種類のワインを適切な温度でコレクションしたい方には不向きですが、特定の種類のワインをまとめて保管するか、一時的な冷却用として使用する場合には問題ありません。

ペルチェ冷却方式を採用しているため、コンプレッサー式のような機械的な振動はほとんど発生しません。冷却ファンなどのわずかな音はありますが、ワインに悪影響を与えるような強い振動は少なく、静かな環境での保管が可能です。ワインは振動に弱いため、ペルチェ式の静音・低振動性はワインの品質を損なうリスクを低減する点でメリットと言えます。ただし、これはペルチェ方式自体の特性であり、特に振動を打ち消すための専用の防振構造が搭載されているわけではありません。

本モデルには、庫内温度が設定範囲から外れた場合や、扉が長時間開いたままになっている場合などに、音や表示で異常を知らせる温度異常通知機能はありません。温度の急激な変化やセラーの故障が発生した場合でも、ユーザーが気づかない限り対応が遅れてしまう可能性があります。大切なワインの品質劣化を早期に発見・防止するためには、ご自身で庫内温度を定期的に確認する必要があります。

扉はガラス製ですが、商品説明やスペック情報にUVカット加工が施されているとの記載はありません。紫外線はワインの色や風味を劣化させる原因となるため、特に窓際など光が当たる場所に設置する場合には注意が必要です。ワインを光から保護するためには、直射日光が当たらない場所に設置するか、扉に遮光シートなどを貼る対策を検討する必要があります。

本モデルには、庫内の空気を循環させたり、フィルターで匂いを吸着したりするような脱臭機能は搭載されていません。ワインは匂いを吸収しやすいため、庫内に食品や他の強い匂いがあると、ワインに移ってしまう可能性があります。庫内を常に清潔に保ち、匂いの強いものを近くに置かないように注意する必要があります。