アシダ音響 ステレオマイクロホン DMC-001

本製品はステレオマイクロホンであり、特定の指向性パターンを切り替える機能は搭載されていません。主にステレオ録音による臨場感のある音声を捉えることに特化しています。狙った音源に集中して録音したい場合や、複数の指向性パターンを使い分けたい場合には、この機能がないことが制約となる可能性があります。上位機種では、単一指向性や無指向性など、様々なパターンを選択できるものがありますが、本製品はシンプルなステレオ録音に最適化されています。

本製品には、付属のウィンドジャマーを使用することで、屋外での風切り音のような低周波ノイズを効果的に低減する機能が備わっています。これにより、風の強い環境下でもクリアな音声収録が可能になります。ただし、マイク本体に独立したローカットフィルター機能（スイッチなどでON/OFFできるもの）が搭載されているかについての明記はありません。付属のウィンドジャマーによる効果が主と考えられますが、動画撮影における基本的なノイズ対策としては十分な機能と言えるでしょう。

本製品には、録音中の音声をリアルタイムでヘッドホンで確認するためのモニタリング出力端子や機能は搭載されていません。そのため、録音中に音声レベルやノイズの有無を直接確認することができません。録音後の確認や、外部のオーディオインターフェースなどを利用してモニタリングを行う必要があります。この機能がないことは、特に初めてマイクを使用する方にとっては、録音の失敗につながる可能性もあるため、注意が必要です。上位機種では標準装備されていることが多い機能です。

本製品には、マイク本体に振動を吸収するショックマウント機能は内蔵されていません。そのため、カメラの操作音や設置場所からの振動によるノイズが直接伝わりやすい可能性があります。振動ノイズを効果的に低減するには、別売りのショックマウント（SMT-01）を使用する必要があります。この点が、カメラに直接取り付ける際にノイズが気になる場合があるかもしれません。上位機種ではショックマウントが内蔵されているモデルも多いですが、本製品は別売りオプションでの対応となります。

本製品はUSB-C給電機能には対応していません。電源はカメラやPCからのプラグオン方式で供給されると推測されます。そのため、USBケーブルを接続してもマイクへの給電は行われません。PCでのステレオ収音には、別売りのUSBアダプタ（MB-101）が必要となりますが、これは給電用ではなく、PCとの接続インターフェースとして機能するものと考えられます。長時間の録音や、カメラのバッテリー消費を抑えたい場合には、この機能がないことが不便に感じられるかもしれません。